こうした中、ドイツ在住のSung Un Gangさんは、署名サイト「change.org」で同社への抗議の署名を集め始めた。キャンペーンは英語、ドイツ語、韓国語、中国語、日本語の5か国語で展開されており、すでに2万人近くが署名している。CMで描かれているのは日本人女性だが、アジア人女性全体への偏見を助長するとして立ち上がったのだ。
署名サイトでは、このCMの意図をこう指摘する。
「ホーンバッハ社は、彼らの主要顧客が、彼が働いた後の匂いが世界中どこでも、とりわけアジア人女性にとって、これほどセクシーで魅力的なものだと想像させたいのです」
「彼女は汗臭い白人男性が、庭仕事をする自分自身を肯定するための存在なのです。ホーンバッハ社は白人男性の壊れやすい自己肯定意識を、どこかにいるアジア人女性に外注しているのです」
同社のCMは、庭仕事でかいた汗がアジア人女性をうっとりさせるものであるということを描いている。このことで顧客であるドイツ人男性に、庭仕事をする自分たちは男らしく、性的な魅力があると伝えようとしているようだ。しかしそうした目的のためにアジア人女性が利用されているのが問題だという。
こうした抗議行動にもかかわらず、ホルンバッハはCMの削除していない。Sung Un Gangさんは、ドイツの広告委員会への陳情やデモも視野に入れて、抗議を続けていくという。