泡沫候補のボランティアで選挙ポスターを貼りながら感じたこと
大阪での選挙、北海道での選挙、さらに先には参議院選挙が控えている。選挙にはまず、立候補しているという存在を知られなければ話にならない。昔も今も、選挙ポスターが果たす役割は大きくは変わらない。しかし、選挙が行われるたびに「選挙にはお金がかかる」といった声が当たり前のように聞かれる。選挙ポスターに限ってみても、選挙区が広くなればなるほどその負担は大きい。
筆者は先の2016年に行われた東京都知事選である泡沫候補のポスター貼りをボランティアで参加したことがある。都知事選といえば当選者1人を選ぶのに一千万を超える有権者がおり、一人を決めるのに参加する有権者数で見れば日本最大の選挙だ。東京都内にあるポスター掲示板の数は膨大だ。これに貼るための人員を用意するだけでもメチャクチャお金がかかる。(選挙活動に報酬は払えないが、ポスター貼りなど労務扱いとなるものには報酬を払うことは条件の範囲内で認められている)
私がボランティア(無給)で協力したある泡沫候補は人員も予算もなく、都内全域にポスターを貼るために、公式サイトにボランティア募集フォームを用意していた。さっそく入力して送信すると翌日には電話が鳴った。
「○○にお住まいですね。あいにく、××区の掲示板リストは別のボランティアの方に送ってしまっていて、隣の△△区ならリストがあるのでお願いできますか?」
選挙に立候補すると、都知事選の場合はポスター掲示板の住所と場所が区村ごとに書かれた書類が1部ずつ渡される。筆者の当時住んでいた××区はすでに他のボランティアに依頼していた。
「△△区でも構いませんよ。ですが、(××区内でも)近所にはまだ貼られていないようですが…」
「××区をお願いした方が南部中心しかできないとのことだったので、おそらく(筆者が住んでいた)北部は貼られていないのかと…リストはないですが、(××区で貼られてない)気付いた場所にも貼っても良いですよ。何枚お願いできますか?」
「逆に△△区は南部くらいしか貼れそうにないです。△△区は自転車で回ることになるかと思います。それでよろしければ80枚ほどチャレンジしてみたいです。」
実際に貼ってみたらまあ大変!
泡沫候補にとって東京は広すぎた
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