官邸vs.ジャーナリズム――多くの記者たちが異例のデモ参加、問われるメディアのあり方

フリーランスは毎日2回ある内閣官房の記者会見に週1しか参加できない

 また「報道の自由」を叫ぶ一方で、記者クラブの大手マスコミ記者たちは、フリーランスの記者たちを排除している、との指摘もある。20年以上前から記者会見の開放を訴えているジャーナリストの寺澤有氏は「記者クラブメディアは、『国民の声を代弁してる』とか言いながら、私をはじめとする多くのフリーランスを首相や官房長官の記者会見から排除しているのです」と批判する。  確かに内閣官房での記者会見も、平日の午前と午後の毎日2回あるにもかかわらず、フリーランスは週1回しか参加できないという事実上の「質問制限」を受けている。 「しかも、内閣官房の会見に参加できるのは、記者クラブメディアからの推薦状を提出する等の条件を満たしたフリーランスだけ。この条件が不当極まりなく思えて、私は推薦状なしで何回も出席を申し込みました。しかし、首相官邸、記者クラブの双方から拒否されました」(寺澤氏)  望月記者は、14日のデモで「今、国家権力とメディアのあり方、そしてメディアとは何なのかを問い直す時期に来ているのだと思います」と訴えた。また、「政府がメディアを支配しようとする今だからこそ、私たちはそれぞれの勇気を振い立たせ、連帯し、共にたたかっていこうではありませんか」と呼びかけた。  望月記者が言うように、権力の暴走を監視するメディアがその役割を果たさなくなったら、人々の知る権利は奪われ、この国の民主主義は根底から崩壊する。だからこそ、フリーランスであるかないかを問わず、記者たちは「民主主義の礎」たる自らの責任を自覚しないといけないのだろうし、そのためにも各々の立場を超えた共闘が必要なのだろう。 【ニュース・レジスタンス】 <取材・文/志葉玲(ジャーナリスト)>
戦争と平和、環境、人権etcをテーマに活動するフリージャーナリスト。著書に『13歳からの環境問題』(かもがわ出版)、共著に『原発依存国家』(扶桑社)、 監修書に『自衛隊イラク日報』(柏書房)など。
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