「お前が悪い」。モラ夫の支配・従属の強要で妻は「夫源病」に追い込まれる<モラ夫バスターな日々4>

深夜に始まる、長時間の説教

 次によくあるモラハラは、長時間の説教である。夜遅くから始まることが多い。週末の、長時間の説教というパターンもある。モラ夫は、これらをハラスメントではなく、妻に対する指導であると主張する。「お前は、バカで分かっていない」「お前は苦労していない」。そして、「俺はお前を指導している」「導いている」などとモラハラを正当化する。  説教は、上位者が下位者に対して行うものであり、それ自体、支配従属関係の確認である。同時に、妻から抵抗力を奪って、支配従属関係を強化することにもつながっていく。  こうして、妻は、我慢を強いられ、思考力とともに幸福感も奪われていく。怒られ、説教された際に泣くと、多くのモラ夫は、「泣くな、俺がイジメたみたいじゃないか」と泣くことも禁止するので、妻は、感情の起伏がなくなり、平たん、無表情になっていく。  夫が原因の心身症、いわゆる夫源病になる妻も少なくない。夫源病は、様々な疾病を引き起していく。やがて妻から輝きが失われ、所帯やつれしていく。そして、それがさらなるモラハラを誘発するのである。 漫画/榎本まみ 【大貫憲介】 弁護士、東京第二弁護士会所属。92年、さつき法律事務所を設立。離婚、相続、ハーグ条約、入管/ビザ、外国人案件等などを主に扱う。著書に『入管実務マニュアル』(現代人文社)、『国際結婚マニュアルQ&A』(海風書房)、『アフガニスタンから来たモハメッド君のおはなし~モハメッド君を助けよう~』(つげ書房)。ツイッター(@SatsukiLaw)にてモラ夫の実態を公開中
弁護士、東京第二弁護士会所属。92年、さつき法律事務所を設立。離婚、相続、ハーグ条約、入管/ビザ、外国人案件等などを主に扱う。コロナによる意識の変化を活動に取り込み、リモート相談、リモート交渉等を積極的に展開している。著書に『入管実務マニュアル』(現代人文社)、『国際結婚マニュアルQ&A』(海風書房)、『アフガニスタンから来たモハメッド君のおはなし~モハメッド君を助けよう~』(つげ書房)。ツイッター(@SatsukiLaw)にてモラ夫の実態を公開中
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