いったいどこが「不穏当」なのか。3・18参議院予算委員会での山本太郎発言を振り返ってみた

防衛相が1万ページの報告書を予算委員会の終盤で提出

山本議員:先日ですね防衛省の方が、軟弱地盤に関わる地質データを含む約1万ページにも及ぶ報告書などが防衛省から出されたんですね。これやっと出したかって話なんですよ。なんか聞くところによると、防衛大臣がずいぶん出されることに抵抗をしていたというお話を聞いています。予算委員会が終盤に入ったこのタイミングで、1万ページもの資料提供。出さないよりかいいですけど、このタイミングですかって。もう終わりますよ、予算委員会。防衛省が提出を粘り続けたのは本委員会での議論を避けたい意図があるとしか考えられない。この短い間に、もう3月、3月いっぱいでこの委員会終わっちゃうのに1万ページ。これ詳細に検討するってむちゃくちゃ大変な話ですよ。  こういうこと今までもありましたよね。森友学園の関係資料。ギリギリになって出してきた。大量に。他にもありましたよ。去年の入管法。その時に実習生の個人情報、マスクをして黒塗りをして出し、いつもみたいに、黒塗りをして出してくれればいいのに、それもせずに手書きで写せと。野党は普段仕事をしなきゃいけない時間を削りながら一枚一枚写経をするようなことをずっと続けてたわけですよ。あまりにもありえないと言いますか。これ国会の審議をまともにやろうという考えからかけ離れている。もっと正々堂々とやりましょうよという話なんですね。  この軟弱地盤、ね、関わる地質データを含むこの報告書1万ページを超えるようなものを今、全国の心ある土木技師や関係者の方々が詳細に読み解いていってくれています。これ委員長に求めたいんですけれども、予算が成立した後も、この沖縄問題、軟弱地盤の問題もあります。これひょっとして変更、設置変更の内容というものを軟弱地盤という部分を隠しながら出してたというような疑いも持たれているわけです。なので、予算委員会が終わったとしても、その後沖縄問題として集中の審議をして頂く事をご検討ください。 金子委員長:理事会で協議をさせていただきます。

沖縄の県民投票の結果、「真摯(しんし)に受け止める」

 今年2月24日に投開票された沖縄の県民投票では、辺野古沖の埋め立てに反対する人が7割を超えた。安倍首相は3月1日、玉城デニー沖縄県知事と会談。埋め立て中止を求める玉城知事に対して、「真摯(しんし)に受け止める」と答えたものの、工事が止むことはなかった。  山本議員の言っていることはまったくの正論である。果たしてどこが「不穏当」なのか? 自民党参院議員のお歴々には、山本太郎議員の辛辣な発言を糧にして、方向を間違えないように奮起していただきたい。 <文/HBO取材班>
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