年商100億円の企業グループオーナーは、新たなビジネスをどこから思いつくのか?

独自の経済圏を目指す

「事業所の業務で面白いと思っているのが、キノコの栽培です。菌床を作り、並べて、湿度と温度を管理する作業が発生するのですが、軽作業で済むため相性がいい。それでいてキノコは生育期間も短く、季節を問わず栽培できるのも魅力」
キノコ栽培の現場

キノコ栽培の現場「キノコの菌床はそのまま捨てると産業廃棄物になってしまうので、カブトムシやクワガタを育てて新ビジネスに生かすつもりです」(金森氏)

 採れたキノコは地元の道の駅で販売するなど、流通させる。既存社会にうまく組み込み、新たな経済圏をつくるのが金森氏の狙いだ。 「GHから事業所への送迎ドライバーには、地元警察OBや自衛隊OBを雇用する予定です。こうすれば地域雇用の活性化にもつながるはず」  時代を読み解いた上で、収益を上げるビジネスモデルを構築する。金森氏の真骨頂を見た思いだが、どこから着想を得るのか。 「自分の住んでいる自治体や行政の仕組みを徹底的に調べていくと、いけそうなプランが浮かんできます。僕の場合、ふるさと納税もその代表例。この手間を惜しまなければ、きっと新たなビジネスのタネに巡り合えるはずです」

<金森重樹氏が考えたこと>

新しい法律の施行には敏感に 自治体や行政の動きに注目 独自の経済圏を創出したい ― 金持ちが考えたこと一覧 ―
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