5記者の質問信号無視話法分析で明らかになる、官邸の望月記者へのハラスメント対応
【4人目フジテレビチダ記者の質疑】
1問目質問:
(黄信号)フジテレビのチダです。話題変わります。日韓関係について伺います。日本政府が要請している、うー、2国間協議の回答期限を迎えます。
(青信号)現時点で韓国側から日本政府に対して何らかの回答はあったんでしょうか。
1問目菅官房長官回答:
(青信号)えー、現在に至るまで、韓国政府が協定違反の状態を是正する具体的な措置をとっておらず、うー、極めて、えー、深刻だというふうに思います。
(黄信号)このため、1月9日、韓国による協定違反の状態を解決すべく、韓国政府に対し同協定に基づく協議を要請したところでありますが、あー、要請内容は、両国間のやりとり、いー、の詳細について申し上げることは差し控えたいと思います。
(青信号)いずれにせよ、韓国政府が協定違反の状態を是正する具体的な措置をとっていないということです。
2問目質問:
(黄信号)関連して、フジテレビのチダです。あのー、この問題で日本政府は、具体的な措置の検討を関係省庁に指示していると思いますけれども、
(青信号)韓国側から回答がこん、これから示されない場合は、日本政府としては対抗措置に踏み切る考えなのでしょうか。
2問目菅官房長官回答:
(赤信号)我が国としては、あー、韓国側は当然、誠意を持って協議に応じてくる。こういうふうに思っています。
3問目質問:
(黄信号)関連して、フジテレビのチダです。
(青信号)あの、今後ですが、仲裁委員会で解決する手続きをとるなど日本政府の今後の対応方針をお願いします。
3問目菅官房長官回答:
(赤信号)いや、ですから今、あー、韓国政府側が誠意を持って協議に応じられるんだろうと政府はこのように思っています。
新元号に関する質問が3人続いた後、韓国との2国間協議に関連して3問質問したチダ記者。それに対して、管長官の2問目と3問目の回答は論点をすり替えていると判断し、赤信号とした。
チダ記者の質問:回答が来ない場合の対応
↓すり替え
菅長官の回答:回答が来るという憶測
韓国から回答が来なかった場合に日本政府として対抗措置に踏み切るのか、仲裁委員会で解決する手続きをとるのか、と続けて問われているにも関わらず、「韓国政府は誠意を持って協議に応じてくると思っている」という主旨の憶測を繰り返し述べている。
【5人目東京新聞モチヅキ記者の質疑】
質問:
(黄信号)東京・望月です。あの、上村室長の質問妨害についてです。重ねてお聞きします。あのー、上村氏は質問権を制約したり、知る権利を制限したりの意図は全くないということでしたが、あの、質問中のこの妨害行為、1年以上続いていまして、明らかに圧力であり、質問への萎縮につながっています。あの、昨年5月に私が直接抗議をした際、上村室長は、あの、政府の一員としてやっていると、個人的にやっているということではないと説明をされました。
(青信号)政府、つまり長官が上村室長にこのような指示をされているのではないですか。
菅官房長官回答:
(青信号)ありません。
この記者会見での自分自身への質問妨害について質問したモチヅキ記者。その質問中にも上村報道室長は計3回の質問妨害を行っており、背景の説明が長引く一因にもなっている。
信号無視話法の配色ルールでは質問に答えた場合は青信号とするため、菅長官の回答は青信号としているが、「(上村室長への妨害指示は)ありません」という回答の真偽は疑わしい。モチヅキ記者が質問しているとおり、上村室長が「政府の一員としてやっている」と述べている以上、長官からの指示に基づいて行っていると考えるのは自然だ。また、菅長官が上村室長に目配せした後、上村室長が質問妨害をするという光景も度々見られる。
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