寒い家での凍死が急増!? これでいいのか、日本の住宅
相次ぐ屋内での凍死、熱中症の1.5倍に
「暖房を入れれば解決するのでは?」と思うかもしれない。しかしそれより重要なことは、暖房を入れなければ凍死するほど日本の家が寒いという事実。日本では、部屋を細かく区切って人がいるときだけ採暖する「部分間欠暖房」が一般的だ。
リビングは暖かくても、廊下やトイレなどに移動すると極端に寒くなる。その温度差で血圧が急激に変動し、意識を失う人もいる。いわゆるヒートショックだ。そのため部分間欠暖房だけでは、家の寒さが原因で健康を害する人の数は減らせない。
欧米や韓国などの一般的な住宅では、人のいない部屋も暖める「全館暖房」が当たり前で、場所によって極端な温度差が出ることはない。こうした国々では、家がしっかり断熱されエネルギーを効率的に活かしているため、全館暖房だからといって生活費を圧迫するほど光熱費がかかるわけではない。
一方で、他の国に比べて断熱性能の劣る日本の既存住宅の多くでは、全館暖房をしようとしても光熱費がかかりすぎて続けられない。世界の他の先進国と比べて、家の性能にそれほど差があるというわけだ。
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