アルゼンチン・マクリ大統領が日本の一般人Tweetをリツイートしてまで日本販売を大喜びしたアルゼンチン製品とは?

なにこれ、超美味しそう……

 その対象になった商品とは、ドゥルセ・デ・レチェ(Dulce de Leche)と呼ばれている牛乳に砂糖を加えてじっくり加熱させたキャラメル状のクリームだ。アルゼンチンが誇る輸出品目のひとつになっている。 「アルゼンチン文化の代名詞タンゴとサッカーと一緒に並べられるのがドゥルセ・デ・レチェである」と言及したのは日本向けに輸出されたことを報じた昨年12月17日付の電子紙『diario rotativo』であった。  日本に到着し市場に並べられた時点で、マクリ大統領は日本で市販されることになったことに祝福を送るべく、「Very Good! 日本のスーパーのゴンドラ(に展示)のドゥルセ・デ・レチェ。アルゼンチンの製品が(アルゼンチンの)4400万人の市場から70億人の市場へ出荷されている」とツイートしたのである。
duice de leche

San Ignacio社のサイトより

 今回、輸出の光栄に浴したのは1939年に創業したサン・イグナシオ(San Ignacio)社の商品である。同社はドゥルセ・デ・レチェを年間1万トン生産しているという。輸出は全生産量の12-15%、22か国に輸出し、欧州連合(EU)市場に唯一輸出が認可されているメーカーだそうだ。輸出市場としてチリ(27%)、ブラジル(26%)、米国(11%)、パラグアイ(11%)、ボリビア(7%)、スペイン(8%)、英国(4%)、ドイツ(2%)などがある。(参照:『iprofesional』)  今回、日本市場で市販となった商品は昨年8月に輸出されたもの。そこに至るまでに日本からの品質上の要求を満たすのに2年の歳月を要したそうだ。ガラス瓶に詰めた3780個が最初に輸出されたもの。今年1月には2便が輸出されたという。(参照:「Agrofy News」)  価格については、およそ70ペソの商品であるが、日本市場では240ペソ以上で市販されていると報じている(TanadaさんのTweetによれば、ナショナル麻布スーパーマーケットで450g税込み645円だという)。但し、アルゼンチンの昨年のインフレは47.7%であったということから判断して今後の輸出価格の設定は容易ではないであろう。(参照:「Minuto Uno」、「Datosmacro」)
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「内戦終了」のシンボル!?
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