奇想と無謀のコラボレーション。意欲あふれる中華キワモノガジェットの世界

「安かろう悪かろう」から「高コスパ」へと進化を遂げてきた中国製品。HUAWEI問題をはじめとする米中貿易戦争のあおりで、日本でも再び評判を落としかけているのはもったいないかぎり。今こそフェアに評価してみよう!
イラスト/もりいくすお

イラスト/もりいくすお

「あったらいいな」を力業で実現するチャレンジ精神!

 使いものにならない製品は減少傾向だが、パンチの効いたアイデアで楽しませてくれる製品はいまだ健在!  中国に拠点を移して20年近く。同地の最新IT事情を積極的に発信する一方で、「誰も使っていないようなキワモノガジェット」を買い集めてはレビューするのをライフワークとしている山谷剛史氏。そんな山谷氏の心に残ったアイテムを振り返ってもらおう。 「企画倒れは中国製品のお家芸。志が高いのはいいのですが、完成した製品は期待どおりの働きをしないことも多い。その代表が、Androidを無理やり入れたスマートウォッチ。スマホと連動させるのではなく、単体でAndroidが動くのがウリで、小さなボディにいろいろなアプリを入れられそうなところにポテンシャルを感じたのですが……」
Androidを無理やり載せたスマートウォッチ

Androidを無理やり載せたスマートウォッチ「1.54インチモニターに情報がぎっちり。Androidなのにウィジェット非対応なのは残念。理論上はフルキーボードで入力できるはずだが、実際に試してみると米粒に絵を描く絵師の心境に」

 使ってみたところ、文字入力が恐ろしく難しいうえ、バッテリーも2時間で力尽きるという残念な代物だったとか。 「Kindleみたいな電子ペーパー端末に無理やりAndroidを入れたブックリーダーもありましたね。予想に違わずアプリはもっさりとしか動きませんが、20年前のパソコンをなんとか実用的に使おうとするようなおじさんには触りがいのあるデバイスで、続々と新機種が開発されています」
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