基礎統計捏造続々発覚の中、その数値は信用できるのか?
安倍晋三総理は、息を吐くように嘘をつきます。毎度驚かされるのは、安倍晋三総理はデータを使ってアベノミクスが成功しているかのような話をしてくるのですが、
そのデータがことごとく怪しいのです。まるで成功しているように言ってくるのですが、騙されてはいけません。なんだかスゴそうに聞こえるけれど、中身を検証することが大切なのです。
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この6年間、3本の矢を放ち、経済は10%以上成長しました。
国・地方合わせた税収は28兆円増加し、来年度予算における国の税収は過去最高、62兆円を超えています。
そして、この成長の果実を、新3本の矢によって、子育て支援をはじめ現役世代へと大胆に振り向けてきました。
児童扶養手当の増額、給付型奨学金の創設を進める中で、ひとり親家庭の大学進学率は24%から42%に上昇し、悪化を続けてきた子どもの相対的貧困率も、初めて減少に転じ、大幅に改善しました。平成5年以来、一貫して増加していた現役世代の生活保護世帯も、政権交代後、8万世帯、減少いたしました。5年間で53万人分の保育の受け皿を整備した結果、昨年、待機児童は6000人減少し、10年ぶりに2万人を下回りました。子育て世代の女性就業率は7ポイント上昇し、新たに200万人の女性が就業しました。成長の果実をしっかりと分配に回すことで、次なる成長につながっていく。「成長と分配の好循環」によって、アベノミクスは今なお、進化を続けています。
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ツッコミどころが多すぎて、何から手をつけたらいいのか分からなくなりますが、まず
「経済が10%以上成長した」という話は、
「んなアホな!」の一言です。一般的に
「経済成長率」と言ったら、物価変動の影響を除いた実質GDPの前年度比を見ることが多いと思うのですが、内閣府が出している
「最新の四半期別GDP速報・主な時系列データ」を見る限り、ちっとも成長していないことは明らかです。では、安倍晋三総理が言っている
「経済が10%以上成長した」というのは何なのでしょうか。
安倍晋三総理は、どうやら「名目GDP」の総額を指して「10%以上の成長」と言っているようです。GDPの総額が増えれば、それだけ日本が何かを生産してお金を生み出しているということになるので、確かに成長していると言えなくもありません。
しかし、実は、安倍政権になってから「GDP算出の計算式」が変更されているのです。表に見えているところでは、これまでカウントされていなかった「研究開発費」が計算に入れられるようになり、さまざまな投資もGDPに反映されるようになりました。景気が良くなった以前に、ルールが変わったことでGDPに含まれる金額が大きくなっているのです。
そして、裏に隠されて見えなくなっているところでは、計算に組み込まれる「その他」という項目があるのですが、その「その他」が何なのかを政府は日銀にさえ非公表にしているのです。つまり、このGDPの金額が本当に正しいのかどうかは、誰にも検証することができない仕様になっているということです。ごまかしのニオイがプンプンするものを根拠に、安倍晋三総理は「10%以上成長した」と言っているのです。これは体重を量る時にたくさん服を来て、手首や足首にたくさん重りを付けている可能性があるということです。
国と地方を合わせた税収は28兆円増加したと言っていますが、その内訳は国の税収が約18兆円増、地方の税収が約10兆円増で、合わせて28兆円増だということです。上のグラフは、財務省が出している「一般会計税収の推移」です。地方は一旦置いといて、国の税収を見た時に、2019年度の予算は過去最高の62兆円の税収だと言うのは本当です。
ただし、どうして税収が増えたのかと言えば、それは国民の収入が増え、生活水準が上がったから納める税金が多くなったのではなく、単純に
「増税をしたから」です。
消費税が上がり、住民税が上がり、わけのわからない新しい税金がいっぱい導入された結果、法人税を下げても税収が増えるようになった。これは実績ではなく、「
それだけ国民に負担をかけている証」でしかありません。先程のGDPが意図的に操作された疑惑がある中で、増税をしてドヤをしているのですから救いようがありません。これはもう僕たちがたくさん税金を取られて生活が苦しくなっているデータでしかないのです。
次々と捏造や改竄が発覚しているのに、「ほーら、これがアベノミクスの3本の矢の効果だよ!」と言われているので、僕たちはよく調べなければなりません。どのあたりがどう疑わしいのかを示すことで、ここから先は国会議員や専門家の皆さんにも追及していただきたいと思っているところでございます。
<取材・文・撮影/選挙ウォッチャーちだい(Twitter ID:
@chidaisan)>
ちだい●選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材活動を行う。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどをTwitterやnote「
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