1月27日から回収され始め、「500ユーロ紙幣」は市場から姿を消す
それでも高額の支払いには500ユーロ紙幣は都合が良い。その為、ユーロ圏全体での紙幣価値から見ての占有率は依然20%以上だとされている。しかし、その需要は相対的に不便だということで徐々に低下している。
2015年末だと市場には3060億枚の500ユーロ紙幣が流通していたが、現在はそれが2600億枚まで減少している。
2002年から流通が始まった500ユーロ紙幣であったが、2008年から2015年まで500ユーロ紙幣の需要は2012年と2013年に幾分下降したが上昇の一途を辿るだけであった。しかし、それ以後の需要は低下を続けるだけである。(参照:「El Independiente」)
余談だが、ユーロは1999年1月から決済用仮想通貨として導入されてから今年で20年が経過する(現金通貨として市場に登場するのは2002年1月からである)。が、筆者の体験から見てユーロの導入は特にスペインのように経済力の弱い国では極度の見えないインフレをもたらし市民の生活を苦しくさせるようになったというのが現実である。例えば、1000ペセタ(6ユーロ)もあれば可なりの物品を買うことが出来た。しかし、ユーロ導入後のそれに相当する対価6ユーロではコーヒー5杯分しか支払いできないのである!!!
<文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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