ベネズエラ、グアイドー暫定大統領に米国やラテンアメリカの大半が支持。マドゥロの崩壊は時間の問題か

フアン・グアイドーとは何者か?

 僅か3週間にして”全く無名”と言っても過言ではない人物が世界的に注目を集めるようになったのだ。果たして、その人物フアン・グアイドーとは何者かという疑問が湧く。  彼はカラカスの名門私立大学アンドレス・ベーリョ・カトリック大学で工業技師を修学。バルガス州を地盤とする補欠議員になったのが2011年のできごとだ。それまで学生として政治活動をしていた。2016年1月から政党「大衆意思党」所属の国会議員となる。彼の政党のリーダーに自宅軟禁が命じられているレオポルド・ロペスがいる。2015年に国民議会の野党が過半数の議席を獲得して以来、毎年順番に各政党から議長が選ばれることになっている。今年は「大衆意思党」が議長職を担当することになっているということで、フアン・グアイドーが議長に選出されたもの。(参照:「Infobae」)  グアイドーの使命は、マドゥロの独裁政権から民主化への移行で民主的な選挙を実施して民主議会そして大統領を選出して行くことだ。それを安定した形で遂行して行くには軍部の協力が必要である。そこで、彼は軍人に対して国民の側につけば民主化に移行してから彼らに反乱罪とかいった罪で起訴されることはないと保障した。  現在のベネズエラ軍は、36万5000人の部隊に160万人の民兵がいる。しかし、この3~4年の危機で2015年から昨年まで1万人の軍人が除隊し、昨年だけでも4000人が軍から逃亡しているそうだ。(参照:「El Nuevo Siglo」)  1月17日にも、ペルーに亡命しているベネズエラの軍人グループがマドゥロ政権を否認してグアイドーの暫定大統領を承認する声明を発表している。(参照:「Infobae」)  23日の抗議集会も一部の軍人がマドゥロ政権に背く行動に走ったことが要因となっている。マドゥロ政権を否認する方向に向かっている軍人が次第に増えているということである。  また、グアイドーが暫定大統領として米国を始め国際的に承認されたということは、軍人には多大の心理的影響を与えているという。  マドゥロ政権の終焉が近づいているということを軍人も感じ始めているのだ。そして、グアイドーが軍人に恩赦を与える姿勢でいて、しかも軍人らとこれまでの独裁によって軍人に恐怖を与えて統率しようとする姿勢から対話を強調しているグアイドーに軍人の間で好感が持たれているという。しかも、彼の祖父は元軍人であったということは軍人にとってグアイドーは俺たちの仲間だという親しみも感じているという。これらの要因を挙げているのは軍事専門家のロシオ・サン・ミゲルである。(参照:「Diario las Americas」)
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追い詰められたマドゥロ
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