中卒、新聞配達員から月収4億の不動産王へ。姫路の不動産王の投資哲学

超高級品

約1億円の値がつく超高級品をはじめ、ラグジュアリーウオッチも500個ほど所有している

思い描く計画は“家賃ゼロ”物件?!

 10年後には所有物件数を5万世帯に増やすことを目指している大川氏。その頭に思い描いているのは、賃貸オーナーの枠組みを大きく超えた構想。なんと“家賃ゼロ”の賃貸住宅を姫路の地域一帯で運営する計画があるという。 「現在、姫路に150棟ほどの物件を所有していますが、これらの物件の屋上にWi‒Fiのアンテナを立てて姫路市の一部エリアに無料の通信網を引こうと考えています。このWi‒Fiを使う際、1日1回起動する専用アプリに30秒程度の広告を流し、この広告収入によって物件の入居者の家賃をゼロにするという仕組みです」  賃貸オーナーでありながら、家賃ゼロを目指す。一見矛盾した考えのようにも思えるが、これは日本社会の先行きをしっかりと見据えたうえでの大川氏の戦略である。
直筆のサーフボード

直筆のサーフボードなど極めてレア度が高い逸品もコレクションしている

「少子高齢化が続き、東京一極集中に向かうなか、このまま進めば最も割を食うのは私のような地方の賃貸オーナーです。そこで、どうすれば将来的に姫路に人を呼び込めるかを突き詰めて考えた結果、家賃と通信費をゼロにすることを思いつきました」  姫路に人が集まれば、賃貸オーナーである大川氏の収益は右肩上がりに増えていく。さらにこの収益の使い道として、大川氏は若い世代への支援やスポーツ施設の建築を構想している。
有名画家の絵画も約5000枚所有

有名画家の絵画も約5000枚所有

「10代の自殺者数が増えていることは本当に残念なんです。今は将来の夢を持てない子たちが増えていますが、不動産のオーナーとして若者たちが大きな夢を持てるような場所をつくっていきたい。中学しか出ていない私みたいな者でも社会に出れば、成功できるということを若い子たちにも知ってもらいたいです」  規格外のスケールを誇る姫路の不動産王。彼が見据える先にはまだ誰も想像していない未来像がある。
バスケットボール

プライベートでは7人の子供を持つ父親の大川氏。バスケットボールに熱中する娘のために自宅にはゴールを設置したという

《大川氏の投資哲学》 「広い物件を安く貸す」ことにより長期間にわたって家賃収入が安定 【大川護郎氏】 ’72年、兵庫県生まれ。賃貸収入のほか、駐車場などの収入も合わせると年間4億円超に達する。著書に『新聞少年が一代で4903世帯の大家になった秘密の話』(ぱる出版) ― クレイジー大家のマル超不動産投資哲学 ―
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