激安ボロ物件をリメイクでお宝に。サラリーマンから家賃収入年間2000万超に達した不動産投資家の錬金術

玄関

玄関は劣化していたタイルを補修したうえで丁寧に磨きあげた。「玄関回りは特に入居付けに大きな影響を与えるため、コストを加味しつつも十分に手を入れるようにします。リフォーム後は5万円で入居が決定しました」

遠方から投資するのであれば、現地の人間とチームを組む

 近隣に条件に恵まれた地域がなくても諦めてはいけない。遠方からの投資も決して難しくはないのだ。実際、脇田氏も長崎県外の人から不動産投資の相談を受けることが以前よりも増えているとのこと。 「ほかの地域から投資することも可能ですが、必ずお勧めしたいのが、現地の人間とチームを組むことです。やはりいい物件に出会うためには、たくさん物件を見ないといけないんですよね。私も毎月100軒程度見ているからこそ、これだけ多くの物件に投資できています。ただ、県外から投資をする人は、滞在時間が限られてしまうので、一人で動いたら物件調査に十分な時間をかけられません。だったら、現地の人間、できれば宅建資格を持っている人と組んで動いてもらうほうが効率的でしょう。もちろん謝礼をいくらか支払うことにはなりますが、結果的に利益は大きくなるはずです」  不動産投資には情報収集が欠かせない。脇田氏は不動産投資の成功は「事前のリサーチが9割」だと強調する。 「地域性や賃貸需要もそうですが、それ以前に利回りの計算や、物件の瑕疵など、基本的なチェックが足りていない人が少なくありません。シロアリや雨漏りのように見た目でわかるところはもちろん、下水接続ができるかなどインフラ面も押さえておきたい。実はこうした事前のチェックをきちんとするだけで、ボロ物件のリスクはほとんどなくせます」  不動産投資において重要な指標となる利回りについても、脇田さんは不動産業者の情報を鵜呑みにせず、「数字の裏取り」をしたうえで、少なくとも10%台後半の利回りを見込んでいる。 「たとえばリフォームの費用を見積もるのであれば、複数の業者に相見積もりを取るべきです。また、気になる物件が見つかったら、まずは地元の不動産業者に聞いてみるのが一番の近道だと思います」  初期投資を抑えられるボロ物件投資でも、収益を得られなければ意味がない。より確実に家賃収入を得るためにも、現場の情報収集は怠らずにしておきたいところだ。
脇田雄太氏

脇田雄太氏

【脇田雄太氏】 不動産投資家。’77年、大阪府生まれ。会社員時代に不動産投資を開始。ボロ戸建を中心に投資を続ける。著書に『改訂新版「99万円以下」の資金で儲ける“ワッキー流”「ボロ物件投資」術!』(ごま書房新社)などがある ― [100万以下の不動産]で儲ける技術 ― 取材・文/小林義崇
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