「下流化」が深刻化しやすいのは女性。追い詰められる貧困女性
2019.01.11
孤独死大国 予備軍1000万人時代のリアル』(双葉社)
「冬場は暖房費もかさむし、今後も受給額が減り続けると聞いて不安でたまらなくなり、風俗で働くことを決めました」
風俗は納税申告してない店が多く、西村さんは生活保護を受けながら週3日は出勤。収入をダブルで得て生活は安定したと思いきや、西村さんの表情は暗い。
「中級店は軒並み面接で落とされてしまい、今働いているのは大久保の60分7000円の激安店。しかも、店には私みたいな貧困にあえぐ熟女風俗嬢が多いため、仕事も一日1人つくかつかないか。風俗なのにたった月2万~3万円の稼ぎですが、生活費の足しになる。先日、1年ぶりにマックで“セット”を買えました。私にとっては奮発です……」
店には西村さんと同様に生活保護受給者が多いという。厳しい現実を前に、もう一度「這い上がる」気力すらも奪われてしまうのだ……。
【菅野久美子氏】
ノンフィクションライター。孤独死に関する記事を多数執筆、特殊清掃現場で体験まで行う。最新刊『1
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