憲法のような抽象論は、勉強していない政治家がよく語る
米国製高額兵器のイージスアショア配備候補地である秋田市で開かれた、立憲民主党秋田県連キックオフ大会で挨拶をする枝野代表
安倍首相の所信表明演説を理解困難と一刀両断にした上で、枝野氏は25年間の政治家経験をもとに安倍首相の改憲論を次のように酷評した。
「ずっと僕は具体論・各論しか話さない政治家でした。なぜかと言うと、抽象論は能力のない政治家が語るものだから。各論・具体論はちゃんと勉強をして分かっていないと語れないのです。大きな話は誰でも語れるのです。だから、ちゃんと勉強していない政治家が語るのは憲法と教育です。
教育は自分の経験と自分の子供の経験があるから、経験に基づいてもっともらしいことが言える。憲法も、何か知らないけれども『国の理想だ』とか何だかんだ抽象的なことを言っていればもっともらしいので、勉強していない人がよく語る。
もちろん勉強している人(政治家)も一部いますよ。ちゃんと勉強をして、自民党でも船田元さんのように『おかしいよね、安倍さんは』と言ってしまうと、党内で干されてこういう状況になってしまう。『何も考えていない、あまり考えていない人(政治家)が語りたがるのが憲法と教育だ』と思っているので、私は各論をずっと言ってきた。
だけど今の立場では、そうではなくて、理念を徹底させることが重要なので、あえて、あまりやりたくない理念論を話しているのが今日(の講演)ということになります」
この日の講演は、アベノミクス批判を含む戦後の経済政策の変遷などの理念論が中心で、質疑応答で質問が出るまで憲法改正については一言も触れていなかった。「安倍首相の改憲論は論外。相手にしない」というのが枝野代表の基本的立場のようなのだ。