愛人ビジネスの観点からいえば、SUさんと詩織さんの行動は愚の骨頂でございます。愛人を作って離婚したあげく、仕事先にも迷惑をかける。最もみっともないパターンでしょう。
男性の中には確かに、愛人への恋心を暴走させ、わけのわからない行動に出るタイプもいらっしゃいます。「妻にバレてもいい」と開き直る方も珍しくありません。が、詩織さんのように、奥さまへの迷惑行為を繰り返す愛人は、私からすれば理解不能です。
奥さまに迷惑をかければ必ず、奥さまから憎まれます。が、離婚してくれるとは限りません。富裕層の男性は、社会的地位やしがらみから離婚に踏み切るのが難しいケースが多いですし、奥さまも生活の安定を手放したくないために、離婚したがらないからです。愛人を訴えてまで結婚生活を継続させたいと願う場合もあるでしょう。そうしたリスクは計り知れないのに、江夏詩織さんは大塚愛さんへの嫌がらせを繰り返しておられました。SUさんも、それを止めませんでした。
夫と愛人は、2人して色情に狂ってしまったのでしょう。SUさんは、愛人とうまく秘密を共有して墓場まで持っていくか、すぐに離婚するか選ぶべきでした。社会的地位があるのですから、なおさらです。
私の顧客男性の中にも「愛情深い」男性はおられますが、彼らは「離婚するつもりはない」と断言した上で、私の生活を支えて下さいます。そのお金は、私とは結婚せず都合のよい関係を続けることへの免罪符といいますか、不倫する自分への言い訳といいますか。私の例に限らず、札束で愛人を黙らせる富裕層は、たくさんおられます。
SUさんはそれをしなかったのですね。結果的に、未熟な愛人が「いつか奥さんと別れて自分と結婚してくれるはずだ」と、夢を見てしまったのかもしれません。悲劇です。金銭のやり取りが発生しない愛人関係は、誰も幸せにしないといえるでしょう。
<文・東條才子>