サッカー韓国代表の書類偽造による兵役逃れ。他種目の選手へも波紋

野球、スケートなど他種目の23選手にも調査が波及

 張選手はこの不正報告を全面的に認め、「皆さまを失望させてしまい申し訳ない」と謝罪している。しかし世論の、張選手への批判が収まらない。大統領府が運営する国民請願掲示板には、張選手の厳重処罰を要求する内容が200件以上掲載されている。 「厳重な処罰を」、「特例措置を剥奪し軍への再服務をお願いします」、「国家代表資格の永久剥奪を求めます」等の辛辣な批判が並ぶ。(※国民請願掲示板)  そして、行政側も動き出した。  文化体育観光部は今回の事件を機に、現在「特例措置」が適用されているスポーツ要員枠全員に対して、服務実態調査を行うと明らかにした。これには張選手のほか、サッカー、野球、スケートなど他種目の23選手が対象。  正しい未来党議員である河泰慶(ハ·テギョン)氏は、事件を「軍服務の代わりとなる代替服務の放棄。これは事実上の脱走だ」とひときわ強い口調で張選手を批判し、厳重な処分を求めた。  近日中には、協会スポーツ公正委員会で懲戒の処分が決まる見通し。もし代表資格停止以上の懲戒を受けた場合、張選手が来年1月からアラブ首長国連邦(UAE)で行われるサッカーのアジアカップ(アジア杯)に出場できない可能性が高まる。  しかし今秋、韓国の兵務庁は「特例措置」の見直しを発表。今後は「特例措置の廃止」も視野に入れて協議を行うとしている。今後行われるスポーツ要員枠の調査で「第二・第三の張賢秀選手」が現れた場合、特例措置の見直しに拍車がかかることはいうまでもない。  日本ではスポーツ界のパワハラが芋づる式に発覚報道されたが、韓国スポーツ界においても、大きなスキャンダルに発展するのか。どちらにせよ、些細な事で才能が消されてしまうのは悲しいことだ。 <文・安達 夕 @yuu_adachi
Twitter:@yuu_adachi
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