アメリカでは億万長者まで出た[スニーカー投資]とは?

『Tom Sachs × NikeCraft Mars Yard 2.0』

『Tom Sachs × NikeCraft Mars Yard 2.0』は定価約2万円が現在20万円の相場で売買されている

ガッツリ投資すれば月100万円超も可能

 また、これほど高騰する裏には「メーカーの戦略があるのでは」と、転売するよクン氏は推測する。 「需要と供給が合わないよう意図的に仕組んでいるのではないか、と思いますね。販売数を絞ることで消費者の物欲を煽り、次の商品に繫げたいのだと思います」  では実際、スニーカー投資はどれほど儲かるのか。アマゾンを中心に、年間約4000万円超を稼ぐ転売コンサルタントの佐野宗吾朗氏は「スニーカーはほかに比べて収益率がいい」と語る。 「スニーカーの利益率は40%と、かなり高いですね。単月の最高売り上げは300万円。このときは200足ほど売り、約150万円の利益になりました。梱包などで手間がかかる商材ではあるのですが、この収益率は魅力」  転売するよクン氏もこれに同意。 「商品の出品や落札後の取引連絡、そして梱包や発送が面倒で在庫が溜まるのはスニーカー投資“あるある”ですね。ただ、副業的に始めても数足をうまく転売すれば月5万円はコンスタントに稼げます」  スニーカーに限らないが、転売益を出すには、大きく「調査」「仕入れ」「販売」という3つのフェーズが存在する。スニーカーの場合、まずは売れる商品を調査。スニーカー系のアンテナサイトや転売ブログから、限定販売の最新スニーカー情報のなかでもプレミア化しやすい商品を見極めるのだ。 「人気モデルを確認したら海外オークションサイト『eBay』などで相場を確認します。限定スニーカーは海外で先行発売されている場合もあり、それがプレミア化しているなら日本発売後も同調しやすいので」(転売するよクン氏)  次にメルカリやヤフオクなど中古売買サービスでの実績を調べる。 「過去にプレミア化したモデルは再度プレミア化しやすいですし、逆もまた然りです。例えばナイキの人気モデル『エアマックス』で新色カラーが出る場合、ヤフオクの相場を確認します。確認するポイントは、新カラーが出る前のカラーがどうだったのかということ。前回のカラーがダメだった場合、新カラーはよほどいいものか限定コラボでない限り、プレミアになることはまずないです」(同)  では、「仕入れ」はどうするべきか? 佐野氏が解説する。 「仕入れには大きく2ルートあります。抽選の限定モデルに申し込むか、中古の人気モデルを購入するか。ただ、抽選は転売屋がBOT(自動購入ツール)を使い激戦になるので、なかなか当たりません。一方で中古品は偽物を見分ける目利き力も必要になる。なので、スニーカー投資初心者は『当たったらラッキー』くらいの感覚で抽選に申し込むといいでしょうね」  抽選に当たり限定モデルが購入できたら、いよいよ「販売」だ。
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識者が選ぶ激熱スニーカー
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