安倍首相と暴力団の癒着疑惑、「#ケチって火炎瓶」事件が国会で追及される!?

安倍事務所と暴力団関係者の関係を司法も認定

山口那津男代表

公明党大会で手をとる安倍首相と山口那津男・公明党代表。創価学会婦人部は反社会勢力に厳しいことで知られる

 さらに驚くべきことは、安倍事務所と暴力団関係者の関係を司法までが認定している。  2007年の小山氏の地裁判決公判において、裁判長は「(小山被告は)事件の1年前に行われた下関市長選挙に関して安倍総理大臣側に協力したのに金銭の要求を拒絶された。この恨みを晴らすとともに、暴力に訴えて多額の金銭を得ようとつきあいがあった組長に犯行を依頼した」と述べた。また判決文においては、小山氏と安倍事務所の筆頭秘書・竹田氏との関係については「かねてから交際していた」と書かれた。  つまり司法が、安倍事務所が小山氏に協力を依頼したことや、竹田氏と小山氏との癒着を認定しているわけだ。  芸能界ですら、暴力団との交際が発覚すれば社会的に抹殺されるのが当たり前になっている。ましてや、政治家本人しかも一国の首相が暴力団関係者と会っていたのだから、この事実だけをもってしても、内閣総辞職に値する大スキャンダルであることはお分かりだろう。  しかし、大手メディアも野党もこの問題には沈黙を守ってきた。唯一、山本太郎・参院議員(自由党・共同代表)が7月17日の参院内閣委員会で、事件について安倍首相に質問しただけだ。このとき安倍首相は、自分たちが被害者である旨の見解を述べた。山本氏はそれ以上の追及はしなかった。

立憲民主党は「判決を知りながら」沈黙

沈黙する枝野代表

疑惑追及には及び腰の立憲民主党・枝野代表

 それにしても、倒閣につながるかもしれないこのスキャンダルを、なぜ野党は追求しないのか。9月3日の枝野幸男・立憲民主党代表の定例会見で筆者は事件について質問した。司法までが安倍事務所と暴力団関係者の癒着を認定しているということをあげて、同党として追及するのかどうかを聞いたのだ。枝野代表は次のように答えた。 「ご指摘をされたことの中には、判決文など確定されている事実もありますが。現時点で、政治的な問題として今のことについてコメントするだけの知見は持っておりません」  つまり、判決文を知りながら「知見がない」、つまり「よく知らない」と質問から逃げたのだ。筆者は9月10日、福山哲郎・立憲民主党幹事長の定例会見でも同じ質問をした。福山氏の答えは以下の通りだ。 「詳らかではないので、先程言われた公判判決の、それ以上でもそれ以下でもないものだと思います」  福山幹事長も公判判決を知りながら「詳らかではない」、つまり「よく知らない」と質問からこれまた逃げたのだ。
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国民民主党と自由党は追及の構え
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