度重なる無許可飼育に行政指導。動物愛護法違反で初公判が行われた移動動物園業者の実態
2018.10.12
業界関係者が苦笑交じりに言う。
「有罪となれば、業者の登録は抹消。この仕事をしている人間ならそんなことは先刻承知です」
所管の滋賀県動物保護センターは「これまでも法令に基づき対応してきました。裁判の事案は警察が動いていることなので、特に言うことはありません」。他人事のような行政の監督も、問題を放置してきた面があるかもしれない。
昨年12月には「めっちゃ」が入るピエリ守山を管理するデベロッパー「サムティ」(大阪市淀川区)が契約を更新せず、立ち退きを迫ったとの報道が流れた。サムティに事実を確認すると、「相手のあることなので、何とも申し上げられません」と否定しなかった。
動物の虐待・遺棄に詳しい細川敦史弁護士が解説する。
「特定動物の不許可飼育は許されません。過去に起きた問題で立件されていないものがある。それで、現在の状況になっていると想像されます。動物愛護法改正で業者への規制を強め、殺傷・虐待の法定刑を上げる。この2つの柱で対応する必要があるでしょう」
動物愛護法改正への議論はこの秋の臨時国会から始まる。
― 虐待動物園の実態 ―
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