市の公共施設でイスラエルの軍事関連見本市。「全く問題ない」とする福田紀彦・川崎市長に市民反発

川崎市は「死の商人」ビジネスへの加担をやめるべき

「川崎でのイスラエル軍事エキスポに反対する会」の杉原浩司氏も川崎市の対応を批判する。 「川崎市の人権施策推進基本計画『人権かわさきイニシアチブ』の中で紹介されている国連の『人権とビジネスに関する指導原則』には、『重大な人権侵害に関与しまたその状況に対処するための協力を拒否する企業に対して、公的な支援やサービスへのアクセスを拒否すること』と明記されています。  世界には、バルセロナやリレハンメルなど、イスラエルの戦争犯罪、人権犯罪に抗議して『イスラエル・ボイコット決議』をあげている自治体があります。川崎市も自らが掲げる人権尊重の理念に従うならば、イスラエルの『死の商人』ビジネスへの加担をやめるべきなのです。  ところが、本件についての福田市長の姿勢には誠実さの欠片もありません。会見の動画も観ましたが、福田市長には政治家として以前に、軍事ビジネスによって虐殺される人々への、人間としての共感というものがないように見えます」  ネット上では、「ISDEF Japan」へのアリーナの利用許可の取り消しを求める署名(http://ur2.link/Lrhj)も行われ、前述した中東研究者・報道関係者らによる記者会見も近々を行われる予定だという。川崎市の福田市長への批判の声はますます高まりそうだ。 <取材・文/志葉玲>
戦争と平和、環境、人権etcをテーマに活動するフリージャーナリスト。著書に『13歳からの環境問題』(かもがわ出版)、共著に『原発依存国家』(扶桑社)、 監修書に『自衛隊イラク日報』(柏書房)など。
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