「叩き易き」を叩くだけの空気が蔓延する社会。なぜメディアも検察も「一番大きな疑惑」を追及しないのか
どうも最近、この種の不思議なとが増えすぎている。文科省の接待汚職よりも、悪質ではあり被害者もいることではあるが、所詮は民間の話でしかないアメフトやボクシングの話題に注目が集まるのも不思議だが、文科省の接待汚職を徹底的に調べ上げる東京地検が、接待の様子も見返りの形も明確な加計と安倍に指一本触れようとしないのも不可解だ。
文科省より民間のアメフトとボクシングのほうが叩きやすい。官邸より文科省のほうが叩きやすい……。こんな空気が日本の社会を覆っているのだとすると、「偉いヤツには逆らうな」という話でしかなく、我々は誰一人として、山根会長のボクシング協会支配を批判する資格など持ち合わせていないことになる。
【菅野完】
1974年、奈良県生まれ。サラリーマンのかたわら、執筆活動を開始。2015年に退職し、「ハーバービジネスオンライン」にて日本会議の淵源を探る「草の根保守の蠢動」を連載。同連載をまとめた『日本会議の研究』(扶桑社新書)が第1回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞読者賞を受賞。最近、どこよりも早く森友問題の情報を提供するメルマガが話題(https://sugano.shop/)
― なんでこんなにアホなのか ―
すがのたもつ●本サイトの連載、「草の根保守の蠢動」をまとめた新書『日本会議の研究』(扶桑社新書)は第一回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞読者賞に選ばれるなど世間を揺るがせた。メルマガ「菅野完リポート」や月刊誌「ゲゼルシャフト」(sugano.shop)も注目されている
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