通勤カバンにも入る、ビジネスパーソンのための防災ガジェット

夏場でも体温の低下は危険

ヒートシート サバイバルブランケット

収納時はポケットティッシュのようなサイズになるヒートシート サバイバルブランケット。一見するとビニールのような感じだが、実際に使用してみると薄さに反して保温能力がと強度が強かった

 また、この時期はあまり気にならないが、災害で危険なのは体温の低下。今は猛暑とはいえ、雨ざらしになったり、狭い場所で長時間待機することになれば、体力は削り取られていく。 「タイの洞窟に取り残された少年たちが包まっているのを見た方も多いと思いますが、体温が低下する状況下では、ブランケットに包まることで体温維持を図れます。SOLのヒートシート サバイバルブランケットは強度にもすぐれており、地面からの熱を防ぐシートとしても有効です。それでいて重さは91g。ポケットティッシュサイズに収納できます。私は夜間に山中を走るトレイルランニングのレースでも使っていますが、このブランケットがなければ、完走できなかっただろうという経験をしています」  多少、キャンプの知識のある人ならば、タープ代わりにも使えるという。さまざまな使い方が本体に直接プリントされているので、いざというときに説明書がない……なんて事態も避けられる。
ICN_5619

ビーフリーは先端についたフィルターでバクテリアなどを除去する浄水器。災害発生時に風呂にためた水をなどを濾過するのにも使える

 災害が起きたときに必ず目にする光景と言えば、空になったスーパーやコンビニの棚だ。最低限、水だけは確保したいところだが、そこで役に立つのが浄水器。 「ビーフリーは断水となってしまったときに、川や池の水、または水道や風呂に溜めた水を飲み水に変える超コンパクトな浄水器です。泥水を浄水しようとするとフィルターが目詰まりしてしまいますが、透明度の高い水源なら問題なく使えます。ホロファイバーで川や池、湖の水に含まれるバクテリアや微生物を除去するという仕組み。ただ、海水や、工業用排水、農薬などの化学薬品を含んだ水には使えないので、その点には注意が必要です」  繰り返し使えて、浄水能力は約1000L、ボトル満水300回分。わずか105gと超軽量なので、携帯するのに重さを気にせずに済む。  防災と言えば自宅を中心に考えてしまいがちだが、ビジネスパーソンの主戦場は家の外。柔軟な防災対策が必要だ。 <取材・文/林泰人 撮影/山田耕司>
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
1
2