仮想通貨に負けていない! FX一筋の「トレード世界王者」が自身の手法を解説
2018.08.01
リスクオフの円高を狙ってユーロ/円の売り、ということか。
「ユーロ/円も売ったのですが、ユーロは対ドルの1.15を下抜けるのが難しく、下げが一服する可能性も高かった。そのため、早めにクローズして米ドル/円の売りを継続。MACDでも、ドル高は限界に達していました」
MACDは相場の買われすぎ・売られすぎを示すポピュラーなテクニカル指標。ただし、その活用法にはバカラ村氏なりのこだわりがある。日足チャートを限界まで縮小し、1画面になるべく多くのローソク足を表示させる。
「MACDがどこで天底になるのかは、通貨ペアによって違いもあり、機械的に数字で決めることはできません。なるべく長期間のローソク足を見て、その通貨ペアが過去にどの水準で天底をつけたのか傾向を探る。そうやってMACDを見ると、ユーロ/ドルは売られすぎの限界に達していました」
ただ、限界まで達しても、そのままいきすぎが続くこともある。
「反転のタイミングはダイバージェンスで測ることができます。ユーロ/円でも発生していました」
ダイバージェンスは直訳すれば「逆行現象」。ローソクが高値を更新しいてるのにMACDは高値を切り下げている、というような逆行現象が起きると、相場の転換サインとなりやすいのだ。
「それまでのドル高の原因は3.12%まで上昇していた米長期金利でした。しかし、『債券王』と呼ばれる大物投資家ビル・グロースが示していた年内の上限は3.15%。すでに上限に近づいていたため、反転する可能性があった。米金利が低下すれば、ドル/円も下がりやすくなるだろうな、と」
今年の為替市場は債券市場に敏感。ドル/円のトレードでも、債券市場の動向を見ておいたほうがよさそう。
「こうした材料がそろっているなかで1ドル=110円のサポートラインを割っていったため、サポート割れ後の戻りでショートを入れました。予想以上に早く下げたため、米朝首脳会談中止の一方が流れてさらに下落したところで一部を利益確定しています」
利が乗ってくればストップ(損切り)を切り下げる。損失を被るリスクを抑える工夫も重要だ。
「このときも途中でストップを切り下げています。ストップを建値まで移動させればリスクはゼロにして、利益を狙うことができますから」
テクニカル分析からファンダメンタルズ分析、それに他通貨や債券など他市場の動向まで幅広く観察して判断していく世界チャンピオンのトレード。いきなり全部を真似するのは難しいかもしれないが、得意な部分から取り入れてみよう!
《バカラ村流トレード3か条》
①MACDは長期で天底を確認
②市場の「メインテーマ」を重視
③ストップ切り下げでリスクを低減
ダイバージェンスから相場の転換点を察知
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