スキル判定の方法は簡単だ。自己紹介でも仕事紹介でも雑談でもよい。時間も1分で十分だ。相手に向かって話をして、それを自撮りして、アイコンタクトの秒数を計測すればよい。2.5秒との乖離が小さければ小さいほどスキルが高い、大きければ大きいほどスキルが低いということになる。
アイコンタクトをはずす方向も自撮りしたビデオを見て、上、斜め上、横、斜め下、下のそれぞれの方向に、アイコンタクトを何回はずしたかを数えていく。アイコンタクトを下にはずした回数の占率が高ければ高いほど、スキルが高いということになる。
もちろん、アイコンタクトの秒数、アイコンタクトをはずす方向だけで、プレゼンテーションスキルの全てを評価できるわけではない。しかし、こうした分解スキルが数十あって、その各々について、スキルを具体評価できて、それを集積すれば、高い角度でスキル評価ができるのだ。
私は、身に付けたいスキルをパーツ分解して、コアスキルを反復演習する分解スキル反復演習(R)型能力開発プログラムを開発し実施している。分解スキルはスキルの数値化にも大いに役立つのだ。
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第91回】
【山口 博(やまぐち・ひろし)】グローバルトレーニングトレーナー。モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『
チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)、『
クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい、2017年8月)がある