石井啓一国交相(以下、石井):今回の記録的な大雨によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
今回の大雨によりまして、多くの箇所で浸水被害や土砂災害等が発生をし、今もなお多くの行方不明者がおられます。海上保安庁におきましては、人命を第一に、巡視船艇や航空機による救助活動に当たっております。また、大規模な浸水など被害が発生している地域にテックフォースを延べ2608人、排水ポンプ車等を延べ1027台全国から派遣をいたしまして、昼夜を問わず排水作業を実施する等、全力で災害応急対応に当たっております。
さらに、被災者の暮らしの安全、安心を確保し、被災地の経済活動の早急な回復を図るためには、インフラを迅速に復旧させる必要がございます。そのため、テックフォースに被災状況調査を実施させるなど、被災自治体が速やかに災害復旧事業に着手できるよう、支援をしております。
国土交通省といたしましては、一日も早い被災者の生活再建と被災地の復旧復興に全力で取り組んでまいります。
山本:ありがとうございます。
現状という部分に対して結構熱く語っていただきました。後半では、しっかりとやっていくというお答えをいただいたと思います。
先日の私の質疑の際に、ボランティア、とにかく50万人必要であると、そこに対して人が集まりやすいようにいろんな障害を取り除いていただきたいということをお願いいたしました。大臣からも、直接の所掌ではないけれども、委員の御指摘非常に重要なことかと存じますので、閣僚懇談会を待ちますと今度の金曜日になるから、それを待たずになるべく早く伝えるようにしたいと思いますと。恐らく、高速道路の無料化であったりとか、ボランティアに入る方々の煩雑な手続を簡素化するということに関してお答えをいただいたと思うんですけれども、その後、お話しいただけたでしょうか。
石井:前回も答弁申し上げましたけれども、委員の御指摘は非常に重要なことと考えておりまして、関係省庁と連携をしながら取り組んでまいりたいと考えております。ボランティアが迅速に被災地に到着し、活動できるよう、手続の簡素化などにつきまして、今朝、総務大臣や厚労大臣と話をしたところでございます。
いずれにいたしましても、重要なことと考えておりまして、関係省庁ともしっかりと連携をしながら取り組んでまいりたいと考えております。
山本:前回の質疑のお約束どおり、お約束していただいたとおり今日お話をしていただいたということで、ありがとうございます。是非、その高速道路の無料化であったりとかという部分に関して至急に話が進むようにお力をお借りしたいと思います。よろしくお願いします。
厚労省なんですけれども、DHEAT、今回岡山入りということなんですけれども、このDHEATとは何でしょうか。
政府参考人(吉永和生氏、以下、吉永):お答え申し上げます。
DHEATとは、災害時健康危機管理支援チームでございます。大規模災害が発生した際には、熱中症対策、栄養対策、食中毒など、衛生コントロールを行う保健所の機能が非常に重要になりますけれども、このマネジメント機能を支援するために、被災都道府県以外の都道府県等の医師、保健師、管理栄養士等、公衆衛生の関係の職種の職員が被災都道府県に応援派遣されるというものでございます。本制度は本年三月に制度化されたものでございます。
御指摘のとおり、今回の災害では、本日から長崎県のチームが岡山県に派遣されることになってございます。制度発足以降初めての派遣になりますが、被災地の健康危機管理の促進に役立つことを期待しているところでございます。
山本:ありがとうございます。
東京から向かったプロと現地のプロが合流をしたりとかしながら、感染症の問題であったり、いろんなことに警鐘を鳴らしたりとかという活動をやっていただけるということだと思うんですけれども、今回のような例えば山間地で起こっているような土砂災害、この土砂災害においてどのようなことが原因で、どのような公衆衛生上の問題が懸念されるか、教えていただいてよろしいでしょうか。
吉永:土砂災害におきまして浸水した家屋等におきましては、土砂の中に汚泥でありますとか汚水でありますとか入ってございますので、その中に含まれております細菌やカビが繁殖しやすい環境が生じることになります。そういう意味で、感染症の発生などの公衆衛生上の問題が懸念されるところでございます。このため、水が引いた後は、まず土砂の撤去などが重要でございますけれども、十分な清掃、乾燥をした上で必要な消毒を行うことが重要であるというふうに考えておるところでございます。
厚生労働省といたしましては、こうした水害災害発生時の衛生対策や消毒方法につきまして、自治体を通じて周知に努めているところでございまして、また、自治体で実施いたしました消毒の費用などにつきまして国が補助することとしているところでございます。
厚生労働省といたしまして、引き続き、迅速な復旧に資するよう、公衆衛生上の観点から支援をしていきたいというふうに考えているところでございます。
山本:ありがとうございます。
水が浸入したところ、それが引いて乾いていった後には消毒をしてということをやらないと感染症が広がっちゃうねというお話なので、プロを送り込んでいただいてということをやっていただいていると思います。ありがとうございます。
資料の三。日本環境感染学会も、水害で流入した泥水は下水や家畜のふん尿、ふだんは地中近くにいる細菌を含んでいる、感染症に注意をしてほしいと呼びかけています。新聞記事を引用しましたけれども。
今回の災害では、多くのダムから水があふれる、河川が氾濫、山が崩落などで家屋に浸水してくる、土砂が家屋の中まで入ってくる、家屋を押し流すなどの被害が相当数あると思います。
消防庁、今回の災害に関しての住宅被害、全壊、半壊、一部損壊、床上浸水、床下浸水それぞれ何件ありますか。数だけで結構ですのでよろしくお願いします。
政府参考人(杉本達治氏、以下、杉本):お答え申し上げます。
今回の豪雨によります住家被害につきましては、昨日(※編集部注:11日)の13時45分時点における府県からの報告によりますと、全壊が87棟、半壊48棟、一部損壊424棟、床上浸水7938棟、床下浸水1万3895棟となっております。
山本:ありがとうございます。この数というのは増える可能性はあるんですか、教えてください。
杉本:現在、被災自治体におきまして被害状況の調査をしているところでございますので、今後調査が進むにつれて増加する可能性があるというふうに考えております。