国は今夏に「政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準群』を発表し、サイバー攻撃などに対しての防衛体制を整えていく方針。(写真/産経新聞社)
世の中の注目が仮想通貨に一極集中して人々が浮かれ騒ぐ裏で、株で確実に、それも驚くほど儲けている人たちがいる。そこで今回、取材班は超人的な実績を誇る株の達人たちに徹底取材を敢行。世相を反映するテーマごとに、秘蔵の銘柄を聞き出した!
激化するサイバー攻撃に国が本腰を入れて対策に乗り出す
日経平均株価が3月下旬につけた年初来安値の2万347円を割り込むような事態に見舞われない限り、「基本的に相場全体の
上昇基調は続く」と展望する向後はるみ氏。「年末に向けて高値を更新しても不思議はなく、
押し目は買いのスタンスで臨みたいところです」とアドバイスする。特にスポットが当たりやすいのが“情報セキュリティ”というテーマだという。
「国は理化学研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)といった国立研究開発法人のサイバーセキュリティの強化に乗り出す姿勢を示唆。今夏にも『政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準群』を発表し、その中にも具体策を盛り込むであろうことが新聞などでも報じられています」
周知のとおり、AIやIoTの普及には加速がつき始めている。情報テクノロジーが世の中に拡大していけば、おのずとセキュリティの問題も避けては通れない。「情報セキュリティを手掛ける企業にとって政府の統一基準が明らかになることは強い追い風」と向後氏が語るとおりサイバー攻撃や情報漏洩といった問題が表面化すると、株式市場でも関連銘柄がにわかに物色される可能性が高いわけだ。
政府が統一基準を打ち出すということは、それに則って相応の予算を投じ、セキュリティの強化を図っていくという意思表明でもある。つまり、
国策であり、それに関連する企業のビジネスは政府が後押しするということだ。
では、向後氏が今回厳選したのは、セキュリティ関連の中でもどのように位置づけられている銘柄なのか?
「6銘柄はいずれも、直接的に
情報セキュリティに関わるものです。言い換えれば市場の関心がセキュリティに向けられることで、多くの投資家の間で連想が働いて、真っ先に資金が入りやすい銘柄。しかも概して業績が好調であるうえ、
10万円以下や20万円台といったように、比較的小口の資金で投資できるのもポイントです。そして大いに盛り上がる可能性を秘めています」
実は今回の銘柄は過去にも、セキュリティがテーマ化した局面で急騰を遂げてきたという。ゆえに「値動きが投資家の記憶に残っていて、今後も同じような展開になりやすい」とか。
ただし派手な上昇を期待できる銘柄は、ピークアウト後の株価調整も大きくなりがち。うまく上昇波に飛び乗りつつ、
反落前に利益を確定させたい。