紀州のドン・ファン妻が駆使した「ペルソナ戦略」とは<現役愛人が説く経済学41>

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顧客のタイプを想定して売り込むペルソナ戦略は、愛人ビジネスでも有効だった

 こんにちは。金融系企業でOLをしながら、愛人業を営む東條才子です。現在は4~5名の顧客とお取引をしつつ、新規開拓にも勤しんでいるところです。  さて、前回は「「紀州のドン・ファン」がハマった、愛人バンクの麻薬的な快楽とは」として、愛人バンクにハマる男性についてお伝えしました。  愛人マーケティングにおいては、「ペルソナ戦略」が特に重要です。ペルソナとは、簡単にいいますと「営業ターゲットの年齢や年収、性格などをできるだけ具体的に描いたイメージ」のこと。  その際、たとえば「40代のお金持ち」のようにざっくりした顧客像ではダメです。これからご説明しますが、できるだけ細かな特徴を盛り込んだイメージを描かないと、詳細なニーズの予測ができないからです。  相手のニーズが分かれば、それを提供するだけで顧客満足度は上がります。手前味噌ですが、私は相手のペルソナを思い描くことで、多くの契約を取ってきたと言っても過言ではありません。  さて、愛人バンクに登録する富裕層のペルソナには、次の2タイプがあります。まずは「紀州のドン・ファン」のように、「できるだけ多くの美女を抱きたい」タイプ。年齢は50代~70代までと幅広く、年収が億単位の経営者が目立ちます。  前回ご説明したように、この手の男性は美女をとっかえひっかえすることに快楽を感じます。1人の女性がダメでも、また次に行く。手駒はできるだけ多い方がよく、新規開拓も怠りません。タイガー・ウッズさながら「セックス依存症」気味の方も多いですね。  愛人バンクでは、事前に女性のプロフィールを閲覧できるだけで相性は分かりませんから、どんな出会いになるかはギャンブルのようなものです。彼らは、そのギャンブル性にハマってしまうタイプですね。お金を積んで、とりあえず「一晩でもいいから俺を楽しませてくれ」という方もおります。  何人もの女性を紹介してもらうには、年間数百万円~1千万円くらいの軍資金が必要ですから、ドン・ファン氏のように有り余るほどのお金をもった経営者が多くなります。特に、一代で財を成したお金持ちが多いようです。そのやり方は、周りからすればやや下品に映ることもあるでしょう。  しかし、このペルソナをターゲットと割り切って、愛人マーケティングを計画する女性もおります。亡くなったドン・ファン氏の妻が典型的といえるでしょう。次に紹介する「運命タイプ」よりも、分かりやすくて攻略しやすいかもしれません。
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ドン・ファン型とは対象的な、愛人に「運命」を見出したがるタイプ
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