ドン・ファン型とは対象的な、愛人に「運命」を見出したがるタイプ
2タイプ目は、「できれば1人の女性と長く交際したい」男性たちです。年齢は40代前半から60代前半くらいで、ドン・ファン型よりはやや若い層。愛人に精神的なつながりを求め、深く関わろうとする人たちです。
彼らは「ドン・ファン型」とは異なり、多くの女性を抱くよりも「この子に決めた!」と、運命的なものを感じることに喜びを見出します。女性のことを「愛人」と呼ばずに「彼女」と呼びたがる傾向も強いですね。
「30代はたくさんの女性と遊んだけど、色々疲れたので1人の女性に癒やしてほしくなった」「キャバクラやギャラ飲みの女性は派手すぎるので、地味な子と付き合いたい」というニーズで、年収は1000万~多くても1億円程度。
派手な社長というよりは、大企業の役員クラスや医師、会計士などの士業が目立ちます。真面目で真剣な交際を望んでおられるのですね。
このタイプは、お気に入りの女性が見つかると、愛人バンクをすぐに退会してしまいます。軍資金はやや少なく、デートを申し込む女性の数も少ないので、愛人バンクに落とす金額は年間百万円程度です。愛人バンクにとっては「細客」ですね。
しかし、ドン・ファン型とは異なり、大人しくて身の程をわきまえたタイプが多いので、営業担当はやりやすいかもしれません。女性にとっては、一度心を掴めば継続的な関係が望めますから、ドン・ファンタイプより安定的ですね。
ただ、このタイプは、愛人に精神的なつながりを求める望むあまりに束縛しようとしたり、長々とポエムのような「おっさんLINE」を送りつけたりしてしまうので、女性から敬遠されることもしばしばです。パパ活女子などは気楽な関係を望む傾向がありますから、こちらの「運命タイプ」は「ウザい」と思われる可能性もあります。
さて、「ドン・ファンタイプ」と「運命タイプ」、2つのペルソナをご紹介いたしました。これらのペルソナは、すべての男性顧客を分類できるものではありません。しかし、実際に会った男性がどちらのペルソナなのか分かれば、その後のヒアリングはペルソナを補強するイメージで行えば良いですから、効率的です。営業もしやすいでしょう。
愛人ビジネスは個人営業ですから、誰も守ってくれないのです。利益率を下げるような、無鉄砲な営業は避けるべきでしょう。
<文・東條才子>