NTTドコモ、通信速度がほぼ1Gbpsに! 5年ぶりファーウェイ製スマホも

 NTTドコモは2018年夏 新サービス・新商品発表会を開催した。通信速度は1Gbps近くとなり、その高速通信に対応した新商品が披露された。また、5年ぶりにNTTドコモから華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)製のスマートフォン(スマホ)も登場した。

通信速度がほぼ1Gbpsに

ついに通信速度がほぼ1Gbpsへ

 NTTドコモはPREMIUM 4GとしてLTEサービスを提供しており、通信速度を従来の受信最大788Mbpsから受信最大988Mbpsに高速化した。日本の携帯電話事業者が提供するLTEサービスとしては最速だ。  受信最大988Mbpsは3CA、256QAM、4×4 MIMOの技術を同時に適用して実現する。3CAは複数の搬送波を束ねて同時通信するキャリアアグリゲーション(CA)を高度化した技術で、3搬送波を束ねて同時通信する。256QAMは従来の64QAMと比べて1度に運べる情報量を増やす。4×4 MIMOは基地局側と端末側で4本ずつのアンテナを利用してデータを多重伝送する。いずれの技術も高速化が期待できる。  3CAの組み合わせはCA_3A-42Cで、周波数はFDD-LTE方式の1.7GHz帯(Band 3)が1搬送波、TD-LTE方式の3.5GHz帯(Band 42)が隣接する2搬送波、合計3搬送波を利用する。3CAの組み合わせは受信最大788Mbpsと共通で、3搬送波で256QAMの適用も変わりないが、4×4 MIMOを適用する搬送波が増えた。これまで4×4 MIMOは3.5GHz帯のみ適用したが、新たに1.7GHz帯で4×4 MIMOを実装し、3搬送波とも4×4 MIMOを適用して受信最大988Mbpsに高速化した。

5CAの導入や1Gbps超の予告も

 NTTドコモは5搬送波を束ねて同時通信する5CAも導入した。5CAでは4×4 MIMOを適用せず、256QAMを5搬送波で適用する。5CAの組み合わせはCA_1A-3A-19A-42CまたはCA_1A-19A-21A-42Cとなり、前者は先述の3CAにFDD-LTE方式の2.0GHz帯(Band 1)と800MHz帯(Band 19)を加え、後者は前者の1.7GHz帯に代わりFDD-LTE方式の1.5GHz帯(Band 21)を利用する。通信速度は前者が受信最大794Mbps、後者が受信最大744Mbpsとなる。  2019年春には受信1Gbps超に高速化する。5CAと256QAMに3搬送波で4×4 MIMOを適用して受信1Gbps超に高速化する見込みで、受信最大1288Mbpsほどに達すると思われる。なお、NTTドコモの1.7GHz帯は東名阪地域に限られるため注意したい。
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受信も送信も高速化
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