外国人専用車両導入!? 日本人が知らないブラックジョークがSNSで外国人の間で話題に
“2020年の東京五輪に先駆け、「外国人専用車両」が導入される運びとなった。JR東日本は東京五輪に向けて、東京都中心部を走行する混雑している一部路線に「外国人専用車両」を取り入れることを発表した”……。
そんな見出しがフェスブックのタイムラインに表示されてハッとしたが、もちろんこれは“フェイクニュース”。英語のジョークサイト「THE RISING WASABI」に掲載された記事だ。
「日本がハローキティ柄のロケット打ち上げへ」「納豆を食した25歳の“ガイジン”が死亡」など、同サイトには一見してジョークだとわかる見出しも多いが、「外国人専用列車導入」の報には不覚ながらショックを受けてしまった。
「『外国人専用車両』は、“ガイジン”による混雑で迷惑がかからないよう、朝のピーク時間帯に最後尾に連結される。(中略)深沢祐二社長は公式発表で『車両は耐え難い騒音を緩和するよう設計されました』と述べた」
といったように、一瞬本当かと思ってしまうような導入はリアリティたっぷりだ。外国人の知人にその話をしたところ、「ああ、『THE RISING WASABI』の記事ね。たしかに、ちょっとありそうな話だけど……」と失笑されてしまった。
1964年に廃止された「ジム・クロウ法」(※かつてアメリカに存在した有色人種による一般公共施設の利用を禁止制限した人種差別的な法律)ではあるまいし、21世紀の今、国籍や人種で公共交通機関の席が分けられることはありえないだろう。しかし、読んだ瞬間、「“オモテナシ”のつもりでそんなことを実際にやってしまったのか……」と思ってしまったのも事実である。
では、本来のメインターゲットである外国人の反応はどうだったのか? 「THE RISING WASABI」のフェイスブックページには、「でも、きっと一度は考えたことあるだろうね」というコメントが見られた。その他には次のような意見も。
「20年以上日本に住んでいて、心も日本人なつもりだけど、それでもうるさい“ガイジン”たちと乗らなきゃいけないのかな?」
ストレートに「人種差別的だ」とする意見や、「マジで誰もうるさい日本人客には気づいてないの? ダブルスタンダードだよ」というコメントもあったが、興味深いのは多くの投稿が怒るというよりは日本社会を皮肉ったものや、反対に外国人のマナーを指摘するものだったことだ。
「日本には人種差別を取り締まる法律がないからね。何度も、お店を開いて『日本人お断り』って張り紙をしたら面白いだろうなと思ったよ」
また、電車内で寝てしまうサラリーマンを揶揄するよう例も。
「“ガイジン”車両では、一人も寝ている乗客は見られなかったのであった……」
ちなみに投稿をシェアしていた筆者の知人(ノルウェー人女性)は「たしかに汗だくの外国人に囲まれたくない気持ちはわかる!」と、やや自嘲気味のコメントをしていた。日本の鉄道が混雑しているというのは広く知られたところで、そういったステレオタイプなテーマも、外国人の心に刺さったのかもしれない。
”ガイジン”による混雑を緩和!?
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