「頑張りたくない」平成生まれ女子とマッチングするために昭和生まれ中年男性に必要な意識とは<現役愛人が説く経済学35>

「自分はパパでもいい、ATMおじさんでいい」と割り切れる男性には良い時代

 お水の世界では、キャバクラですら競争が厳しいからイヤだというので、ノルマのないガールズバーやラウンジでまったり働く若者が増えています。普通の女のコでも、ゆるく働けるのがラウンジなのですね。  ラウンジでは、指名争いも同伴ノルマも罰金もない代わりに、お給料は低めです。それでもいい、小遣い程度を稼ぎたいというニーズが主流なのです。「頑張らなくてもいい」ことを重視する女子は、確実に増えています。  したがって、彼女たちに本気になってしまう中高年とのミスマッチも起きています。男性サイドは、前回もご説明したように、貴重な若い女性と出会える場でテンションが上がり、つい夢中になってしまう。  一方の若い女性は、「頑張りたくない」のが基本マインドです。できれば身体の関係もなく、あったとしてもさっさと終わらせて小遣いだけくれればそれでいい。自分は同世代の彼氏と、早く結婚して専業主婦になりたいのだから、おじさまと長期的な関係を築くつもりはありません。  互いに心の深部を見せ合い、長期に渡って支援を受ける愛人ではなく、少額でもその都度お小遣いをくれる「パパ」で十分なのですね。そんな彼女たちに、本気で恋をした中高年の悲哀は大きいものです。  そもそも彼らは人口が多く、若い頃から受験戦争に巻き込まれ、女性をめぐる争いにも一生懸命になりがちなので、「頑張りたくない」若い女性に対しても、やたらとアツい態度で接してしまうからです。  相手に熱い想いを伝えようと長文LINEを送りつけたり、「恋人だから」と長時間のデートに誘ったり。自分には奥さんがいるにもかかわらず、1対1の深い関係になってほしい、君を愛しているんだ!と訴える男性もかなりいます。  そうした中高年が求めるのは「愛人」のような深い関係ですから、若者にとっては負担でしかありません。不倫にハマった男女の末路は、メディアのバッシングを見ていますからよく知っている。お金をもらってもやりたくありません。  まだ、ホステスとしてのし上がってやろうというタイプを相手に多額の資金提供をするなら「深い関係」もありえますが、それには億単位の軍資金が必要です。年収1000万~3000万円程度の中高年が、今どきの「頑張りたくない」女子と結ばれるのは相当難しいでしょう。  別の言い方をすれば、「自分はパパでもいい、ATMおじさんでいい」と割り切れる男性には良い時代かもしれません。 <文・東條才子>
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