DAXのような配達ロボットの技術的課題はそれほど多くないとされている。むしろ、人間側の文化的な受容こそキーポイント。DAXを地域社会が受け入れるためには、町ゆく人々を喜ばせる必要があるということがサリバン氏の考えだ。サリバン氏は、犬のようなかわいい、そしてフレンドリーな形のロボットを、人間がより容易に受け入れる傾向があると考え、その根拠に沿ってDAXを設計した。
なおフィロマス市議会は当初、サリバン氏がDAXの走行テストの許可を申請した際、あまり気にもとめず目立った反応も示さなかったという。だがDAXを公開した後には、市との覚書(MOU)を締結することに成功した。サリバン氏らがDAXを本気で開発し、多くの時間を投資していることを知り受け入れ態度が変わったのだという。
サリバン氏はきたる5月15日に、ドーナツ店とピザチェーンレストランでDAXのテストを実施する予定だ。 2018年の上半期中には、ロボットの配達によって収益を上げること、またフィロマス市に約30台の配達ロボットを配置することが目標だという。オハイオ州の小さな町が、ロボットによってどのように変化するのか。その経験と知見は、他の国や町にとっても、重要なものになるはずだ。
<文/
ロボティア編集部>
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