また、同じく両方のダイエットを行い、どちらか一方のときは成功したが、もう一つのほうでは失敗したという人もいた。
「ご飯好きなため、糖質制限はとにかく精神的なストレスがキツかったです。また、”糖質さえ制限すればOK”を言い訳に、高タンパク、高脂質なものを食べすぎたのも失敗の原因かも」というのは脂質制限では成功したことがあるというBさん。
「脂質をストイックにカットし過ぎて、肌の荒れが酷くなったことがある」というのはCさん。「脂質の中には、体内で合成できない必須脂肪酸もあるため、体の組成に必要な脂質までもカットしてしまうと、脂溶性ビタミンの吸収が低下するなどの弊害もあると、お医者さんに言われました」
かように、実際に低糖質なり低脂質を実践した人の話を聞くと、糖質制限、脂質制限ともにどちらが合うかはその人の食の好みやライフスタイルによって、当たり前の話ではあるが、その成功率ややりやすさも大きく変わってくるようだ。
だとするならば、「●●制限でリスクが!」とかいう記事にいちいち過敏に反応して、ころころ宗旨変えするよりも、あくまでもバランスの良い食生活をキープしつつ、肥満気味の人は全体量を見直すという、至極当たり前の方法を取るのが、一番ストレスなく、健康やダイエットにもいいのかもしれない。
<取材・文/HBO取材班>