H&Mの不良在庫は4550億円分!? 不振の理由はネット炎上だけじゃない

 こうしたH&M内部の問題点以外にも、ファストファッション業界における他社の成長もある。アイルランド生まれのPrimarkという激安専門チェーンがヨーロッパ市場で急成長してH&Mの市場を席捲しているのだ。インディテックスの場合はそれに即座に対応して激安ブランドLeftiesを市場に出して対抗しているが、この点もH&Mは対応が後手に回ってしまっている。  要するにH&Mは市場の激しい変化への対応が遅いのである。この様な問題を抱えていることから2017年度の第4四半期(9月から11月)は販売が4.3%下降して、2017年度の売上は233億1500万ユーロ(3兆310億円)となり、前年比4%だけの上昇に留まった。  ソフトバンクのビクトリア・トッレ氏の分析によると、最新の実績は良くないという結論を出している。2018年度の第1四半期の粗利は44%減少し、経常利益となると62%の減収、そして販売も2%の下降という結果となったからである。(参照:「OKDIARIO」、「Bolsamania」)  インディテックスの市場規模には追い付けそうにないものの、ユニクロはH&Mに近づくべく年中アクセルを踏み続けていると電子紙『OKDIARIO』(3月27日付)は述べている。 <文/白石和幸> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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