Brexit、トランプ大統領選で暗躍した「ケンブリッジ・アナリティカ」。次の舞台は?
「Facebook個人情報不正利用問題で浮上した「ケンブリッジ・アナリティカ」。その背後にいる大物ヘッジファンドとは」)
2016年6月23日に実施された英国のEU残留か離脱かを問う国民投票の結果は<「Leave」17,410,742票、「Remain」16,577,342票>という結果になり、その差は僅か833,400票(2.5%)であった。
この、僅か2.5%という僅差で英国がEUからの離脱を決定させた決定的な要因がデータ分析コンサルタント会社CAの貢献によるものだとされている。
先述したように、CA創業の背景には、ヘッジファンドの米富豪ロバート・マーサーという人物がいる。マーサーはデータやその分析そして戦略などを世界60カ国の政府などに提供している英国のストラテジック・コミュニケーション・ラボラトリーズ(SCL Group)に注目した。
将来的には米国での政治にそれを適用したいと望んで、SCLの業務内容をより絞り込んで設立されたCAに、マーサーは1500万ドル(15億9000万円)を投資して資本参加したのであった。そして、副社長にはスティーブ・バノンを任命した。(参照:「El Confidencial」)
バノンはCAの副社長に就任した後、翌年2014年にロンドンにブライバート支社を開設した。そして、この機会を利用して以前から親交のあった英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ党首のBrexitを支援することになった。その支援にはバノンはCAがもっているFacebookから取得していた個人データーを不正に活用することができると考えたようである。
3月に入ってからのFacebook社の株価急落の要因となった、「個人情報不正利用」問題。その背後にいたデータ分析企業「ケンブリッジ・アナリティカ」(Cambridge Analytica:以下、CA)ににわかに注目が集まっている。
米国のヘッジファンドであるロバート・マーサーが起業時に大口に出資をしたことで知られ、トランプ大統領当選の原動力となったCAだが、マーサーとナイジェル・ファラージが旧知の仲だったこともあって、Brexitでも暗躍していたのは有名な話だ。(参照:Brexit、2.5%差を左右した「CA」
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