中国で伸びる「エレベーター内広告」。日本でも成功するか?

 ちなみに、中国の広告市場は2015年および2016年は、前年比で中国の広告市場規模が減少していたにも関わらず、2017年には前年比で4.3%増加している。セグメント別に見ると、テレビ広告が2016年-3.7%から1.7%増加した。ラジオ広告は6.9%増加した。新聞広告は-32.5%、雑誌広告は-18.9%と、紙媒体の広告市場は減少した。屋外広告は-0.4%と、減少した。劇場内ビデオ広告が25.5%、インターネット広告が12.4%増加したという。  エレベーター広告市場が最も発展した国は、中国だと言われているが、2017年、エレベーターテレビ広告が20.4%、エレベーターポスター広告が18.8%と、それぞれ増加している。。(参照:China advertising market overview by channels 2017)  中国の都市部では高層ビル、高層マンションが多いことが、エレベーター広告が普及した要因なのかもしれない。

日本国内のエレベーター広告は?

 かつては、アパホテル(参照:日本初!となるエレベーター内液晶広告「ELEZO」を全国 47 館のアパホテルにて展開)が2006年に発表し、現在では全国アパホテルネットワークのメディアとして大型のデジタルサイネージ「APA CHANNEL」を展開しており、新作の映画やドラマの予告編をAPA CHANNELで放映しているようだ。  また、東大生が在学中に起業したベンチャーとして知られる「株式会社東京」も、エレベーター広告を事業として展開しているほか、いくつかの企業が参入しているが、まだフォーカスメディア社の規模には達していない。  ジャパンエレベーターサービスとINFORICH 社によるエレベーター内動画広告事業においては、広告配信開始に当たり設置する機器は、広告スクリーンに加えて防犯カメラも備えているのがポイントだ。両社の試みは、広告配信サービスと防犯サービスとがセットになっていることが今までにないウリになるかもしれない。  果たして、日本で、エレベーター広告が普及することが、近い将来、あるのだろうか? <文/丹羽唯一朗>
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