<JR北海道の試練1>留萌~深川路線の営業係数は1500。人口減少も追い打ちをかける

北海道の人口は5年で30万人減少

 そこまで追い詰められているとするならリストラしかあるまい。 「現在JR北海道の鉄道総距離が約2500kmですが、うち1327㎞をやめたいと今言っているわけです。要は半分以上ですよね。常識的に考えても、自社の営業テリトリーを半分捨てたいという企業は終わっているでしょう。かといって、ほかの企業がそのテリトリーを引き継ぐわけでもない。そこが北海道のジレンマなんですよ」  しかも、北海道の人口は札幌に集中している。 「この五年間の国勢調査を見ると、北海道の人口は570万人から540万人に減少しました。でも札幌は増えている。それだけ札幌が北海道のほかの地域から人口を吸い上げているということですよね。かといって出産可能な年代の女性は札幌でも増えていない。道外に出ていくからです。北海道の出生率は1.45くらいで全国平均よりはやや上ですが、根本的な人口減少の解決までには至っていないということになります」  関東で深刻になっている待機児童の問題はどうなのか。 「札幌をはじめとして人口の大きい街では問題になっているかなというレベルですけど、それ以外の地域なら全くありません。私の一人息子も留萌の保育園に行かせていますが、全く問題なく入れましたよ」  それはそうだ。過疎地域だから、むしろ、もろ手をあげて“来てください”という状態だろう。 「自然も豊かですし、広い土地で遊べますし、教育という観点から行っても北大のような旧帝大もありますからね。ほかにも教育大学や医科大学も複数ありますしね、これを機にタカさんのような発信力がある方を通じて北海道への移住を考えてくださる方が出てくれば嬉しいのですがね……」  筆者の発信力など知れているが、もし北海道移住をお考えの方はご一報いただきたい。以上を踏まえて、筆者は次の日から札幌から稚内まで縦断してみることにした。 【タカ大丸】  ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(三五館)は12万部を突破。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。  雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。公式サイト
 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
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