「ボラに欠ける為替市場とは対照的なビットコインですが、中長期的な方向性としては上。『デジタルゴールド』と称されることもあるビットコインですが、ゴールドに比べて時価総額はまだはるかに小さく10分の1以下。ビットコインがゴールドのような性質を帯びていくのなら、長期的な上昇の可能性は高いです」
昨年末はシカゴの大手取引所で先物取引が開始されたことが大幅な上昇要因になった。’18年は、それが加速すると予想される。
「ビットコインETF上場の噂も根強く、投資環境の整備が進めば機関投資家の巨額マネーが入りやすくなります。今はまだ個人投資家の資金が中心ですが、銀行やヘッジファンドの資金が入れば、さらに上を目指す。ターゲットとしては昨年の上昇にフィボナッチをあてて算出される3万ドル、300万円あたりです。ただ、ビットコインのボラは大きく、40%程度の下落も珍しくない。高値から30%、40%ほど下に指し値を入れて急落時に拾っていくのがいいやり方になるでしょう」
17日に一時1BTC=100万円を割るも130万円のもみ合いが続いているビットコイン。株、為替、仮想通貨のいずれも大きな動きがありそうな’18年。資産を増やすチャンスは大きく眠っていそうだ。
《2018年の相場はこうなる!》
●日経平均株価「3万円」
[広木氏の予想]日本企業の業績は堅調で’18年も日経平均の1株あたり利益は上昇と予測。このまま好業績が再確認されればPERも15倍程度から17倍程度まで上昇してもおかしくない。利益15%増とともにPERも15%上昇すれば、30%の株価上昇。日経平均3万円の展開に
●米ドル/円「105円」
[西原氏の予想]上院補欠選挙で共和党が敗北。上院は与野党が拮抗しトランプ米大統領の政策実現は困難さを増した。トランプの失速感は米ドルの上値を重くし、人気回復に貿易をテーマに仕掛けてくれば、ドル安誘導も。米ドル/円が105円を割れば100円が視野に入る
●ビットコイン「300万円」
[西原氏の予想]’17年12月にシカゴの先物市場に上場し、今年はETF上場の噂も根強い。日本でも証券会社の参入が予想され、仮想通貨市場への資金流入はまだ続くと予測。フィボナッチから算出した金額は3万ドル、300万円。40%程度の乱高下を繰り返して目指す展開か
【広木 隆氏】
マネックス証券チーフ・ストラテジスト。外資系運用会社などを経て’10年より現職。大胆な予想と思い切りのいい発言で個人投資家から人気。著書に『
勝てるROE投資術』
【西原宏一氏】
CKキャピタル代表取締役。シティバンクなどを経て独立。自身のポジションをメルマガで公開、その的中率の高さに定評がある。近著に『
FXトレード戦略 超入門』
取材・文・撮影/高城 泰(ミドルマン)