人手不足解消にも効果!? 米国企業で増える驚愕の「肩書」求人

 こうした奇抜な肩書は、ニューヨークのような米国東部の大都市ではほとんど見かけないが、カリフォルニア、アイダホ、コロラド、ネバダ、アリゾナなど中部や西海岸の州に位置する中小都市で多く見られる。800万人超えの人口を抱えるニューヨークでは企業が人材に困ることはないが、中小都市は現在の日本と同様に人手不足の問題を抱えているためだ。求人募集の広告を出すときに、できるだけ就活者の目を引くようにと、インパクトのある職種名や肩書が付けられるようになった。そうすることによって、肩の凝らない楽しい職場であるという企業イメージを作ることもできる。  米国の就職サイトindeed(インディード)によると、人気の肩書「ロックスター」はアイダホ州、コロラド州、ユタ州などで特に多いという。求人検索サイトcareersite.com(キャリアサイト・ドットコム)でコロラド州のロックスターを検索してみると、簡単に複数のロックスター募集を見つけることができる。  働く側にとっても、インパクトのある肩書は自分の経歴、ブランドを高めることにつながるとして好評だという。米国ではミレニアル世代(1981年から1997年生まれ)とベビー・ブーマー世代(1960年から1964年生まれ)の間で特にこのような肩書が好まれる傾向があるそうで、つまり今のアラフォーを除いた働く世代のほとんどが、このブームを受け入れているというわけだ。  ただし奇抜な肩書に良いイメージを持たない人もいるため、世間での受け取られ方は両極端といっていい。例えば転職するときに履歴書に奇抜な肩書を記入した場合、提出先の会社の人事担当者によっては逆効果になることもある。いくら柔軟で多様性のある米国といえども、あくまでもTPOは考えなければならないようだ。 <文/水次祥子>
みずつぎしょうこ●ニューヨーク大学でジャーナリズムを学び、現在もニューヨークを拠点に取材執筆活動を行う。主な著書に『格下婚のススメ』(CCCメディアハウス)、『シンデレラは40歳。~アラフォー世代の結婚の選択~』(扶桑社文庫)、『野茂、イチローはメジャーで何を見たか』(アドレナライズ)など。(「水次祥子official site」) Twitter ID:@mizutsugi
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