韓国ダイソーが超ブラックだった! 従業員に「絶対服従」を要求

品質と品揃えの良さで、韓国でも人気が高いダイソー

 韓国の100円ショップ「ザ・ダイソー」本社が、売り場で働くスタッフに「絶対服従」を強要する労働契約履行覚書を作成していたことが明らかになった。  事件の発覚に対し、ダイソー側が事実を隠そうと虚偽の釈明をしたことも話題になっている。  雇用労動部ソウル江南(カンナム)支庁は今月10日「ダイソー本社と直営店を対象に家宅調査を行った結果、2001年に問題の履行覚書を作成し、会社内のPCシステムに掲載した後、11月8日まで全国の支店従業員を相手に使用していたとみられる」と明らかにした。  履行覚書には「同社の業務上の指示・命令に対する絶対服従の義務」が先頭に盛り込まれ、ほかにも、 「社内外で職員を扇動したり、会社の許可なしに放送、集会、デモ、集団行動、印刷物の散布・掲示・所持・同調・便乗またはその未遂に終わったりした場合には、無条件免職、もしくはいかなる措置も甘受するように」、 「社の規律や規定に必ず遵守すべき」、 「万が一社の規定を遵守せずに何らかの事件が起こった場合、真相解明や原因特定のための調査には積極的に協力すること」、 「通勤時や退社後にも、会社に金銭的損失、あるいは営業上の損失など、会社が望まない事態によって、何らかの損失を招くような行為は一切しないこと」、 「社の名誉を損なうような行為は、一切しないこと」  などの内容が含まれていたという。  この「覚書」にサインしてしまった、ある従業員によると、売り場のトイレに不備があり、現場責任者に度々修理を提案。  しかし、一向に聞き入れられなかったため、本社に自ら修理要請の連絡を行った。この従業員は後日、ほかの支店へ異動命令が出されたという。この従業員は「不当な人事異動だと思ったが、当時会社の命令は絶対だったため、泣く泣く異動を受け入れた」と話す。そして退職する際に入社書類のコピーを要求したところ、会社と交わした「勤労契約書」のみ届き、ほかの書類は一切なかったという。(参考:http://www.hani.co.kr/arti/society/area/820355.html)  ダイソーの「企業への絶対服従」を匂わせる契約書の存在はこれまでにも報道で公になっており、その度に労働者と雇用者が同等な地位で労働条件を決定するように定めた労働基準法に違反していると物議を醸していた。これに対してダイソー側は「(業務に最善をつくすことを強調する)誓約書はあるが、そのような履行覚書は利用したことがなく、万が一あったとしても、一部の店舗が勝手にやっていることだ」と履行覚書の存在自体を否定してきた。
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韓国ダイソー側は「昔の誓約書が残っていただけ」と説明するも嘘がバレる
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