ついに「キャッシュレスファミレス」が登場!「現金不可」はスタッフにも客にも優しい取り組みだった
店内のフロアスタッフとしては3人の女性の姿が見えた。全席ともスタッフからの見通しが良く、相席前提の大きなテーブルもある。この「見通しの良さ」も業務効率化の一環なのであろうが、座る位置によっては少し落ち着かない気分になるかも知れない。席によっては電源も用意されており、店内でパソコンを広げる人の姿も。電源席が必要な場合は事前にスタッフにリクエストしよう。
メニューは、ロイヤルホストでも人気となっている「コスモドリア」や「ビーフジャワカレー」、「オニオングラタンスープ」をはじめ、「焼きブロッコリーのペペロンチーノソース」、「自家製オリーブマリネ」、「牛すじのビール煮」などといったユニークなアペタイザー(前菜)、バル(居酒屋)メニュー、酒類、デザートも取り揃えられており、価格帯は一般的なロイヤルホストとほぼ同じ。一部メニューは都内のロイホよりもわずかに安い価格設定で、ワインなども比較的リーズナブルな値段だ。平日夜は22時半まで営業しており、仕事帰りの「ちょっとオシャレな一杯を」という需要も満たす。
タブレットのメニューには英語表記もあるほか、アレルギー食材の確認をおこなうこともできる。メニューを見ていて気になったのは「ビーフシチュー」や「煮込みハンバーグ」があるにもかかわらず、メニュー一覧に「ライス」がないこと。さっそくiPadの呼び出しボタンを使ってそのことを聞いてみることにした。
会計時や店員に用事がある際には、注文に使うiPadを使って呼び出すと、フロアスタッフのアップルウォッチに通知が行く仕組みになっている。
タブレットの「呼び出しボタン」を押すと、すぐにスタッフがやってきた。何と「ライスは裏メニューで200円」だという。メニューにはビーフジャワカレーなどライスを使うものがあり、ライスくらいは最初からタブレット内のメニューに掲載して欲しいものだが……。
メニューを待ちながら客席から店内を見渡すと、店内にレジが見当たらないことはもちろんであるが、厨房も通常のファミレスよりかなり狭いことに気付かされる。
それもそのはず、同店の調理機器はベテランコックのノウハウを生かしパナソニックと共同開発した独自のものを使用しているといい、火を使わず生ゴミが少なくなるようにするなど、安全面・環境面にも、そしてスタッフにも優しい体制が採られており、効率化を図りつつロイヤルらしいメニューの提供を行うことができるという。
また、空いている時間帯に行ったこともあるであろうが、iPadの使い方に不慣れな客にはスタッフが声掛けを行い、お冷(レモン水)が無くなった客にはすぐに駆けつけるなど、単に「効率化」のみを重視した店ではなく、店内の見通しの良さを活かすかたちで、キャッシュレス化で空いた手をおもてなしへと向けているのだなという印象も受けた。
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