「クレームを受けてもストレスゼロ」トップヘッドハンターの仕事術

 今回はこれまで7000人ほどのキャリア支援に携わってきたヘッドハンターの高本尊通です。 仕事術 ヘッドハンターという仕事は、人と接する仕事ゆえに、お叱りを受けたり、警戒されることも少なくありません。それでも、私自身は、これまでの20年以上のキャリアのなかで、深刻に思い悩んだことはありませんでした。  人付き合いはまったく苦になりませんし、むしろ人への興味が尽きませんから、ヘッドハンターの仕事も自分に合っていると思っています。  今回は、こうしたストレスのないマインドを生むための考え方のほか、日頃の仕事で工夫しているポイントについて、ご紹介します。

仕事術1 超ポジティブマインドを作る「幸福感」

 冒頭にも述べましたが、社会人になってからの20年以上、ストレスを感じずに過ごしてきました。もちろん、仕事で数字が出なかったり、上司から怒られたりすることはありましたが、深く思い悩みはしませんでした。  これは、私の性格もあるのかも知れませんが、常日頃から、自分に対して、「今直面している問題は、まったく大したことがない」と言い聞かせているからだと考えています。世界には、健康上の問題など、多くの困難にさらされている人がいます。  時代を遡れば、日本においても、戦争や災害により生活を奪われた人もいたでしょう。  そうした困難な環境にある人々と比べると、私は幸いにして体も健康ですし、明日の食事や衣服に困るような状況でもありません。そんなことを考えていると、仕事上の悩みが大した事のないように思えてきます。もっとも、こんな私について、妻からは、「そんな風に、一人で戦時中にいるみたいな言い方はやめて」と言われたりもしますが(笑)。  ただし、一方で心がけているのは、自分が超ポジティブ思考だからといって、部下には押し付けないという点です。  人にはそれぞれ、考え方があります。たとえば元プロ野球選手の王貞治さんがホームランの世界記録保持者だからといって、他の人が同じフォームを真似したところで、打てませんよね。それと同じことで、マインドの整え方というのは、人それぞれが自分に合った方法を見つけるほかないと考えていますので、私の考え方は、あくまでも参考としていただければと思います。
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40代からは「タイムマネジメント」を意識しよう
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