年収1000万円から突如400万円に!? 石油価格下落のアラブ諸国が取る対策とは

HISが日本と産油国オマーンの経済フォーラムを企画支援!

 そのような流れに対して現在産油国は中小企業の育成を主目的とした外資向け工業団地や経済特区の計画を進めています。有名なところですと、ドバイのフリーゾーンがありますが、他の産油国の国々でも次々とこのようなフリーゾーン、外資が投資しやすい環境を整えています。  そんな中で産油国の一つのオマーンが面白い試みを進めようとしています。来年2018年にオマーンと日本の国交樹立が45周年を迎えます。その記念行事として日本の中小企業を対象にした中小企業・起業家経済フォーラムが行われようとしています。  オマーンは他の産油国と同じく主要産業は石油産業がほとんどで、農業、漁業が僅かながらあるという産業構造になります。  その中でオアシスが点在して緑が多い労働人口に占める農業部門の比率はオマーンが他の産油国よりも高いと言えますが、自給率が100%を超える作物はナツメヤシとバナナだけで他の農業製品はほぼ輸入で賄っています。  前述のように他の産業がほとんどありませんので日本の中小企業と提携して現地の中小企業を活性化させたい、という意図があると考えられます。
経済フォーラムイベント

HISが企画支援するオマーンの経済フォーラムイベント。主催はオマーンの国営投資ファンド

 このように今後、湾岸産油国諸国では日本と提携して様々な規制緩和に伴う様々なビジネスチャンスがありますが急速に進む規制緩和の中で何がどれだけ動くのか、見定める必要があります。  個人的な意見ですが、今回のオマーンで行われる経済フォーラムの目玉はもちろん現地の経済特区の見学や現地企業による見本市などが挙げられますが、一番の目玉は通常はほとんど見る機会がない、「油田の視察」だと思います。  油田は「軍事施設」に区分され、撮影も見学もほとんど行うことができません。これだけでも正直行く価値があると思います。筆者も行って油田を生で見るのを楽しみにしています。 【鷹鳥屋明】 鷹鳥屋明たかとりや・あきら。大分県出身。大学で歴史学を学んだ後、重電メーカー、商社などを経て、日本と中東の合弁ベンチャー企業に勤務。個人的な活動として日本と中東各国で、アラブ民族衣装服を完璧に着て日々の仕事を行っていることから多くのメディアに取り上げられInstagramのフォロワーが約7万人、ツイッターのフォロワー3万人突破。中東と世界に日本文化、技術、文化を伝える語り手となるべく奮闘中。アラブ情勢について日本のテレビ番組でコメンテーターを務めることも。 ツイッター @Takatoriya インスタグラム @shams_qamar_jp
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※主催はオマーンの国営投資ファンド、HISが企画支援するオマーンの経済フォーラムイベント
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