あなたの四季報の読み方は間違ってないか? ――投資の新法則
2018.03.01
ミサイル、東京五輪、第4次安倍内閣発足など、非常に相場が読み解きにくい現代に選ぶべき道は中長期株式投資だった。初心者や負け続けている人必見! 悩める者の足元を照らすべく、賢者が独自のメソッドを公開する。
初心者は当然のことだろうが、それなりの投資歴はあるけどなかなか資金を増やせていないという投資家は、銘柄選びにおいて自分なりの基準が定まっていないのではないか? その点、7年間負けなしの個人投資家にして株式投資スクールの講師・藤川里絵氏の基準は非常に明確である。
(1)過去3年間におけるチャート推移が右肩上がりを描いている
(2)業績の伸びが続いている
(3)PER(株価収益率)が割安水準にある
といった3つの条件を満たす銘柄を選ぶのだ。
「『何となくよさそう』という曖昧な判断だと、期待を裏切って見切りをつけなければならない場面でも、売る理由が見つからなくなってしまいます。私の場合は、自分で決めた上記3つの基準をすべて満たす銘柄しか買いません。そして保有中に3つのいずれかが該当しなくなったら、迷わず売ります。特に業績は数字になりますから、揺るぎない事実ですし、状況がわかりやすいので、おのずと明確に判断できます」
たとえば、好業績なのにチャートが崩れているとしたら、他に何らかの悪材料が潜んでいる可能性が高い。あるいは、業績絶好調で株価の上昇も続いているものの、PERが割高水準にあるとしたら、“高値づかみ”のリスクが高まっていると判断できるのだ。
では、株価が上昇トレンドで業績も伸びているのに、PERが割安水準にあるというのは、何を意味しているのか? それはもっと株価が上昇しても不思議はない状況にあるということだ。
このうち、(1)についてはチャートを見るだけ。3年間にわたって上昇基調が続いていることを確認できたら、続いては業績の推移をチェックするプロセスに移る。その際、藤川氏は『会社四季報』(東洋経済新報社)をマストアイテムとしているという。
「四季報には今期までの実績だけでなく、来期予想まで出ています。最低1年間、毎号欠かさず四季報をチェックしていれば、誰でも業績の変化を体感できるようになりますよ。ぶ厚さにプレッシャーを感じる人もいるでしょうから、自分がよく知っている業種や業態の企業だけをチェックすればいいのです。食品は2000番台、商業は8000番台といったように、証券コードをもとに自分が関心のある業種・業態を観察し続けると作業がラクです」
残る3つ目のPERによる判定を初心者のために改めて説明しておくと、その会社の業績の状況を株価がどこまで反映しているのかを示す指標だ。倍率が高いほど、業績と比較して株価が割高(買われすぎている)と判断できる。逆に倍率が低ければ、業績のことをほとんど無視して割安に放置されていると目される。ただし、乱暴な判定は禁物だと藤川氏は忠告する。
「PER15倍以下なら割安などといった目安もありますが、それはあまりにも大雑把ですね。あくまで平均身長のような捉え方で、現実にはもっと高倍率でも割安だったり、もっと低倍率でも割高だったりするケースが少なくありません。同じ業種・業態のライバル企業の水準と比較するのが無難です」
四季報で業績の変化をチェック 3つの基準で銘柄を選ぶ
株価の上昇余地が大の絶好調企業を見つけ出す
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