事業承継は「経営上の問題」7割の企業が回答、事業承継意識調査で明らかになったこと
日本経済が発展を続けていくためには、企業の技術や暖簾を後の世代に伝えていくことが必要不可欠です。しかし、近年では、経営者の高齢化・後継者難問題がしばしば指摘されています。
つい先日も日本電産の永守重信会長兼社長(73歳)が京都市内の講演会で、「会長専任になるか考える必要がある。(後任社長は)75歳までに決めたい」と口にし、話題になりました。
日本経済の発展を考える上ではこの問題を無視することはできないこの問題。調査リサーチ会社の帝国データバンクが「事業承継に関する企業の意識調査」を実施したところ、多くの日本企業が同様の問題意識を持っていることが明らかになりました。
事業承継についてどのように考えているか質問したところ、「経営上の問題のひとつと認識している」と回答した企業が57.5%と半数を超え、もっとも多い割合となりました。
最優先の経営上の問題と認識している……13.6%
経営上の問題のひとつと認識している……57.5%
最優先の経営上の問題と認識していない……18.2%
わからない……10.8%
「経営上の問題のひとつと認識している」と「最優先の経営上の問題と認識している」を合わせると、なんと7割以上。多くの企業が事業承継を経営上の問題として捉えていることが明らかになりました。
また、事業承継の計画の有無について質問したところ、
計画があり、進めている……22.9%
計画はあるが、まだ進めていない……21.3%
計画はない……29.1%
すでに事業継承を終えている……14.2%
進捗の多寡は別として、「計画そのものはある」と答えた企業が合計44.2%と、もっとも高い割合となりました。
さらに、社長の年齢別に見ると、事業承継計画がある企業は、社長の年齢が高くなるにつれて増加する傾向にあることがわかりました。また、社長が80歳以上になると、社長が70代の企業よりも事業継承計画の割合は減少することもわかりました。
約7割の企業が「経営上の問題」として認識
実際に進めている企業はその約半分に
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