配送センターからドラッグを直送!? 米国に蔓延るメキシコの麻薬組織カルテル
Sin Embargo」)
52あるカルテルの中でも、知名度があるのはシナロア(Sinaloa)、ロス・ベルトゥラン・レイバ(Los Beltran Leyva)、デル・ゴルフォ(Del Golfo)、ロス・セタス(Los Zetas)、ハリスコ・ヌエバ・ヘネラシオン(Jarisco Nueva Generacion)、ロス・メトロス(Los Metros)、ロス・シスロネス(Los Cisneros)、フアレス(Juarez)などである。
そのうち、下請け暴力組織を最も多く抱えているのはロス・ベルトゥラン・レイバとデル・ゴルフォだという。前者は13の暴力組織を抱え、その重要な組織はゲレロ州に集まっているという。彼ら下請けの仕事は恐喝、誘拐、麻薬の生産などである。後者は主にタマリウパ州を基盤に活動しているという。
下請け暴力組織は一つのカルテルだけと契約する場合と複数のカルテルと契約する場合があるそうだ。また、暴力組織の中には恐喝や誘拐などの仕事を止めて、彼らの本来の仕事である麻薬の販売にだけ集中するという方向に現在向かっているとも言われている。
暴力組織が蔓延るのを容易にしている要因について、メキシコの危機を分析しているフロイラン・エンシソ氏は「多くの若者に職場が見つからないという社会事情を前に、お金が簡単に稼げる仕事として暴力組織に若者が容易に入って行く傾向にある」と指摘している。
メキシコでカルテルが成長していることから、その影響を脆に受けているのが隣国の米国である。米国の麻薬取締局(DEA)がまとめた2017年の報告書の内容の大筋をメキシコ電子紙『Sin Embargo』が11月3日付で報じている。その内容を読者に少し分かり易く次にまとめてみた。
メキシコに蔓延る麻薬組織カルテルは、最近はあたかも大手企業のごとく「下請け」と言っても良い暴力組織を配下において経費の節約と危険を犯すことを回避しているという。
「CASEDA(安全保障と民主主義の為の調査分析組織)」の分析によると、メキシコには現在52のカルテルが存在しているとしている。この52のカルテルがそれぞれ小規模な暴力組織を使って本来の麻薬の売買以外の犯罪を犯しているというのである。(参照:「米国も脅かすカルテルの脅威
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