都内で高精度偽造米100ドルが多数発見。週末は特に注意せよ!【見分け方詳細あり】

高精度偽造米100ドル札の特徴「ウラ面」

(10)金種マーク。真正券では複数の色を工程を分けて重ね印刷している。偽造券では色分解の痕跡として網点が見られ、かつ重ね印刷のずれが見られる。そのため黒、赤、黄色のストライプがにじんで見える。 (11)時計。紙幣の中央には独立記念館がデザインされ、時計台が見られる。偽造券、真正券とも10時半を指している。かつてスーパーノートでは偽造券が1~2分進んでいるように見えたが当該偽造券ではその特徴は見られない。 (12)国のモットー。アメリカ国家のモット-「IN GOD WE TRUST」が印刷されている。真正券では、斜めにハッチングが見られるのに対し、偽造券ではハッチングが再現されていない。地紋模様も網点で再現されている。 (13)金種マークのハッチング。金種マーク「100」のインクが濃く塗布された部分について真正券では、垂直線と斜め線のハッチングが施されている。印刷の工程管理上乾燥を早めるための作業であるが、同時に偽造対策にもなっている。偽造券ではハッチングは見られない。 (14)混抄繊維。米ドルには赤と青の混抄繊維がすき込まれている。しかしながら、当該偽造券には設計仕様としてドロップしたらしく、再現はまったく見られない。むしろ特筆すべきは用紙全体に細かな凹凸でエンボス加工を施している点で、いわゆる米ドルならではのざらつき感じを醸し出している。他には見られない特徴となっている。 (15)セキュリティースレッド。偽造券ではセキュリティースレッドが混抄されていない。うすく見えるのは裏面にうすく印刷が施されているためである。 (16)星マークの潜像。左の上下には星を形取った潜像が見られる。紙面をやや斜めにし、ルーペ等で拡大すると視認しやすい。偽造券では画線が不鮮明のため、潜像も不鮮明でそのかたちを視認できない。 (17)マイクロ文字白抜き。左右端の上下方向には帯状の塗抹線が見られるが、実はこの中にUSAUSAの連続するマイクロ文字が見られる。偽造券では文字がつぶれて白抜きのマイクロ文字が視認できない。偽造券では周囲の地紋模様も網点にかわっている。 (18)淡色の微細文字。すかしの輪郭部分(非印刷面)について、真正券では一回り大きいサイズのマイクロ文字が印刷されている。偽造券では分解されてマイクロ文字と地紋模様が網点化し、視認できない。  以上、ご注意いただきたい。 <文/HBO取材班 写真提供/偽造通貨対策研究所>
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